クラゲのエッセイ集
「クラゲ楽 〜jfish ML エッセイ綴 り〜」
 
[jfishとエッセイ集の紹介]
 本エッセイ集は,クラゲメーリングリスト(jfish ML)への投稿エッセイを纏めたものです。jfishとは1999年1月中旬に発足したメンバー制のインターネットによるメーリングリストで,60余名の会員からなり、一日に40通ほどのメールが交信されています。メンバーはクラゲのプロアマと非常に幅広く多様です。
 そのようなML交信のなかで,気儘で無責任なリャッシー氏の提案により,クラゲエッセイ集の出版が計画されました。
 本エッセイ集から,メンバーのクラゲへのこだわりを読みとって下さい。では,宜しくお楽しみ下さい。なお,本エッセイ中での作者名はメーリングリスト交信で使用される所謂ハンドクネーム(ペンネーム)です。

[リャッシー氏の照会]
 1949年佐賀市に生まれる。本名,上野俊士郎。福岡県で育ち,現在水産大学校助教授(浮遊生物学)。10年位からクラゲ研究を始める。1999年1月より☆ヒロ氏とともにjfishを開設し,本クラゲエッセイの自称気儘で無責任な編集長。Jfishでの交信を三度の食事の次に尊重しているクラゲをこよなく愛する生態学者。

プロローグ  蒼い地球の意志 リャッシー(1999年2月18日)

 わたしたちの地球は蒼い惑星です
 蒼い大気に包まれて幾千億幾万億の生物たちが息づいています
   生まれ 育ち 産み はぐくみ そして 息絶え
   めぐり会い 愛し 憎み 恨み そして 別れ
      また めぐり会い  また 生まれ
 幾千億幾万億の生物たちの数億年に亘るめんめんと続いた生の営み
   その営みをやさしく包む蒼い大気の惑星 すばらしいわたしたちの地球です

 われわれの蒼い惑星は ひとつの生き物にみえます
 幾千億幾万億の生物たちがお互いに強くかかわった細胞たちです
   羊水の海には幾多の生物たちが
   また 蒼いビロードの大気につつまれて幾多の陸上の生物たちが
                 ひとつひとつ 細胞として息づいています
   そして 地球は 力強く 蒼い大生命として息づいています
     
ご覧なさい ほら!
クラゲたちが羊水の海に透明な体を浮かべています
  クラゲの体は蒼く透きとおり
   大きく傘を広げた時に 大生命と同化しています
   傘を閉じた時に 幾千億幾万億の細胞たちの意志が収束しています
   大きく傘を広げた時に 大生命の意志を蒼い地球のすみずみにまで発散しています

 我々はキーボードを通して
   ひとつひとつの意志を収束させ このエッセイ集を纏めることができました
 そして クラゲは傘を大きく広げ
   この同化した意志をインターネットの海に発散しています
 蒼く輝く生命の意志 このエッセイ集を
   大生命体のひとつの細胞である貴方のもとへ発散しているのです

  貴方にお願いがあります
 蒼い惑星のひとつの細胞として
 蒼く拍動する私たちの意志をしっかりと受け止めて下さい



1 クラゲにも骨があります リャッシー(1999年1月28日)

 昔話で,クラゲは罰で骨を抜かれてしまって,ヤワヤワの体になったと,確かにあったようですが。実は,クラゲは骨を持っているのです。骨と言っても,我々人間のような体を支える骨ではなく,平衡器中にある平衡石です。これはヒトの骨とちがって,硫酸カルシュウムが主成分です。そして,この平衡石中には木の年輪のような輪紋が存在するのです。この輪紋は一日に一本形成され,これを数えることでクラゲの日齢を求めることができます。
 しかし,クラゲの仲間でこの研究が行われたのはアンドンクラゲだけです。アンドンクラゲの平衡石は0.5mm程に大きいので日輪の観察が出来たのですが,ミズクラゲなどでは沢山の小さな平衡石(0.01mmほど)ですので,輪紋発見は困難のようです。
 クラゲの硬い話でした。

2 マミズクラゲの観察ノート リャッシー(1999年1月29日)

 マミズクラゲの出現報告をします。1998年の夏から秋にかけての話です。下関市近くのダム湖とため池に結構沢山のマミズクラゲが出現しました。調べた30ほどのうち僅かに4つに出現したのですが,そのうちの2つは300mほどの距離をおいて隣り合っており,分布のつながりがあるかも知れません。しかし,これらの間には低い峠があり,水系が違っており,水の流れで運搬された結果ではないようです。運んだのは風でしょうか,鳥でしょうか。この答えは風の中のようです。
 なぜ,今頃マミズクラゲの話をする理由は全く個人的で今やらないと忘れてしますからです。皆さん,付き合って下さい。
 マミズクラゲといいますと,幻のクラゲのイメージがありますが,よくよく探すと身近に結構にいるものです。今年の夏は皆さん,チャレンジして下さい。飼育は数日しかできず,難しいようです。マミズクラゲがなぜ幻かといいますと,数日前にいたはずの池に再度発見できないことがあるからと思っております。神出鬼没と言われています。小さいですし,池の透明度も低いのも幻の原因でしょうが,人家に近い淡水に成育するのですから,本来はよく知られているべきクラゲのはずですが。また,非常に地味なクラゲで,このことからすると外敵が多い環境に成育しているのでしょう。
 なぜか纏まらない,マミズクラゲの話でした。


3 クラゲも時にはベジタリアン? リャッシー(1999年1月31日)

 皆さんは,クラゲは完全な動物食だと思っておられますよね。じつは,植物プランクトンを食べていることがあるし,多く食べる種がいることに最近気付きました。皆さんも,飼育中などに気を付けていて下さい。
 その一つは,ミズクラゲで胃から珪藻が検出されています(Matsakis & Conover; 1991)。また,北洋などで植物プランクトンが大量発生(ブルーミング形成)しますと,クラゲの胃中は殆ど珪藻となります(上野;未発表)。どちらも消化について確認されてません。
 クラゲも時には菜食するようですね。まさか,恋の季節と関係するとか。または健康のため?
重たくも軽いクラゲの話題提供でした。


4 チチ松村氏の音楽 リャッシー(1999年1月31日)
    〜クラゲを愛するミュージッシャンに捧げる〜

    チチ松村氏のアルバム「キット」中の「My jellyfish」は
    暗い曲です。クラゲの語源は「昏気(くらげ)」とも言うそうで,     クラゲを暗く表現したチチ松村氏の感性に
    強く共感を覚えました

 強く張ったギターの弦が織りなす安らぎは なんなのですか
 弦のテンションを心地よい緊張に高めて 音を楽しむ心ですか

 チチ松村氏の音楽は 映像のない音楽
 チチ松村氏の音楽は 音楽のない映像
      車窓に流れる 宝石の風景
      私は美術館の 絵画を 眺めています

 チチ松村氏の音楽は 音声のないシナリオ
 チチ松村氏の音楽は シナリオのない音の楽しみ       無邪気に広がる 音の創造
      私は 小学校の合唱を 窓ガラス越しに聞いています

 音楽は生活の一部 かけがえのないもの
 チチ松村氏の音楽は 色とりどりの風景です
      その色を決めるのは聞いている貴方です      


5 クラゲに刺されない術 リャッシー(1999年1月31日)

 アンドンクラゲについての話です。このクラゲは主に西日本の海水浴場にお盆くらいから出現して,チクチクと海水浴客を刺し,楽しい海水浴を台無しにしてしまいます。
 しかし,アンドンクラゲは好きこのんでヒトを刺しているのではないのです。ヒトが刺されにやってくるのです。
 私は学生にアンドンクラゲに刺されない術を講義途中にこぼれ話で紹介します。それは,静かに静かに泳ぐことです。沢山のアンドンクラゲに取り囲まれても静かに静かに泳ぐことです。これは出来そうで,なかなか出来ません。仰向けの浮き身で静かに静かに泳ぐのです。水中めがねとシュノーケルを用いるとやりやすくなりますね。それらを身につけて,静かに静かに泳げば刺されないものです。
 それから,高度なテクニックを要さない術として,着物を着て泳ぐことですが,なんだかこれは興醒めですね。しかし,パンティーストッキングを身にまとって泳ぐのでしたらば,少しは盛り上がりましょうが,これまた変態騒動が起きそうです。
 もう一つのとっておきは,日焼け止めクリームを刺され易いところに厚塗りする事です。これは結構効果がありますが,チューブ一本は軽くなくなりますので,すこし費用がかかりますね。
 では,これらのクラゲに刺されない術を身につけて,海水浴をエンジョイして下さい。


6 エチゼンクラゲがゆ〜ら,ゆ〜ら リャッシー(1999年2月1日)

 私は初秋の頃に年に一度舟釣りで海に出ます。朝から夕方まで釣って,殆ど坊主はありませんが,赤い立派なタイを目指して糸を垂れるのですが,なかなか釣れてくれません。しかし,夕方近くには少し茶色っぽいものや,青いものなどでクーラーが一杯近くになります。これは私の腕がよいのではなく,親友の船頭さんが懸命に頑張ってくれるお陰なのです。
 さて,そんなふうに釣りをしていて,ふと視線を水面に落として驚きました。大きな,大きなふたつのクラゲが寄り添うように並んで,私の眼下の,舟の下2,3mの深さをゆっくりと泳いでいます。もう目は釘付けで,しばし声も出ませんでした。傘の幅が1m程,長さが2m近くで,少し青みがかった褐色でした。傘の下は非常に複雑な構造です。それがゆったりと静かに舟の下を並んで通過していたのです。ほんの10秒あまりの出来事でした。
 一方向に強い意志をもっているように,彼らは泳ぎ去りました。彼らの泳ぎは波間を漂っているそれではありませんでした。強い意志を持って,目的を持って彼らは一途におよいでいるように見えました。
 まさに,海の生命の大権現様に出会ったような気持ちでした。


7 クラゲ研究の動機とそのきっかけ リャッシー(1999年2月4日)

 きわめて個人的な動機なのです。
 私は小学校と中学校のいわゆる少年期に海水浴をすることが大変に好きでした。夏休みになるのが楽しみで,親や近所のお兄ちゃん達に毎日海に連れてってくれと言っていました。私の誕生日は夏休みの初日の7月20日で,現在では「海の記念日」となりましたが,このことも少しは関係しているでしょうか。
 申し遅れました,そのころの私は福岡市香椎に住んでいて,海水浴ができる海は電車で行ってました。ですから,一人で行くことは出来ません。玄界灘に面した外海の綺麗な海水浴場でした。しかし,海水浴ができるのはお盆まででした。アンドンクラゲが発生して,殆ど海水浴が出来なくなるのです。少々刺されても,泳いでいましたが,やはりあのピリッとする痛みは海水浴どころでは無くなるほど不快なものです。海が大好きな少年の私にアンドンクラゲは本当に恨めしくも憎らしいものでした。また,正体が殆ど分かりませんから,対応のしようもないのが歯痒くて堪りませんでした。これが,振り返って思うとクラゲの研究に就いた動機のようです。
 しかし,憎らしいクラゲをつきとめようと考えても,その思いをかなえる術を知りませんでした。現実は,高校受験と大学受験と目先の目標が大きくのしかかり,クラゲなど頭の片隅にもない時期が続きました。大学に入って,殆どクラゲは忘れてました。今から思うとクラゲをやることと,勉学すること,研究すること,社会にでて給料をもらって生活することと同次元では考えることが出来なかったのです。
 40歳近くになって,研究ができる立場になり,学位論文も一段落して,さて将来の研究をどの様に発展させようと考えるときがありました。その時は「クラゲが出来たらいいなあ」というくらいでした。給料をもらって研究をしている以上は結果を出さなければなりません。その自信が無かったのです。
 近くの漁港をたずねたある夏の日に,漁港の一角が白く濁ってました。よくよく見ると,おびただしいアンドンクラゲの集群でした。そこから数個体のアンドンクラゲを持ち帰り,水槽にいれて観察したのがアンドンクラゲやその後のクラゲ研究の取っ掛りでした。それから,5年ほど経過してやっと学会発表できる結果を得ることが出来ました。
 少年期のクラゲに対する想いから約30年の歳月が,クラゲ研究に着手するまでに要しました。これは私が臆病だったからと思っております。クラゲ研究者の話を聞くと,殆どの方が大学の卒業論文で始められいます。私にはその機会がなかったと言えば,それまでですが,自分で取りかかる勇気がなかったのです。今私は趣味でクラゲを飼育されている方を沢山知ってます。そんな皆さんのなかに若い人が多く,のびのびとクラゲを飼育されているのに接し,その行動力のすばらしさに感嘆してます。

 
8 クラゲの話題性 〜クラゲ研究の裏話〜 リャッシー(1999年2月9日)

 私はプランクトンの専門家として25年余り,プロとしてご飯を食べさせて頂いて20年間,プランクトンと付き合っています。とっかかりは,赤潮プランクトンでした。続いて,珪藻プランクトンでした。これらのプランクトンを扱っているときに,時に欲求不満を感じておりました。
 それは何かといいますと,私の周りにはエビ,カニ,魚,海藻,鯨,はたまた海鳥などを研究されている方々がいます。かれらの扱っている生物は一般の方たちが大抵知っているものです。すなわち,一般の方と話題の共通性があります。そしてそれらが殆ど食べられるものなのです。例えば,シャコの話題ですと,「この間,シャコを買って食べたのですが,身が殆ど入っておらず,失敗しましたよ。」,「あ〜,あれはですね,・・・・・」と話がはずみます。また,年賀状などにも粋な作品をさりげなく描けます。これが珪藻プランクトンでしたらば,殆ど話題に共通性がありません。強いて探すと,昔ビスケットに口当たりが良い増量材として入っていたこと,断熱効果材として住宅建材に添加利用されていることくらいなのです。あまり話が弾みません,それどころか四角四面な堅い話になってしまい,興醒めることもあります。何だか,昭和20年代の食糧難に話が発展して,少し暗い雰囲気も感じたりします。
 それが,クラゲだったら本当に青天の霹靂で,「わっ〜,クラゲを研究されているのですか〜,・・・・・」と話題は次から次へと限りなくあります。世間とのつながりが容易に認められます。このMLのように一般の方と話題を共有することが出来ます。話題も何だか軽く,冗談も飛び出しやすく,人間関係までポジチブに発展するような気がします。
 研究ですから,勿論話題性は副産物ではありますが,やはり話題性が豊かな方が楽しいものです。私がクラゲを研究し始めたのは正直な話,そんな内緒の動機があったようです。ですから,私は以前無口だったのですが,最近は少しおしゃべりになってしまいました。


9 クラゲの生き方 −クラゲの生残戦略− リャッシー(1999年2月8日)

 夏のある日にわたしは浮き桟橋の近くを泳いでいたアンドンクラゲを捕獲して調べた後,海にもどしたことがあります。可愛そうに,それらアンドンクラゲはすでにヘイ死し,幾らか乾燥してしまっていました。それらを海に戻したのです。その直後の光景が今でも鮮明に私の脳裏に焼き付いています。カワハギやメジナの小魚が一斉に現れて,それらアンドンクラゲの亡骸をむさぼり食べ出したのです。生きているときには,アンドンクラゲが小魚に捕食されることはありません。
 ゆったりと泳いでいるクラゲが魚などに食べられないのは,捕食に対して強力な戦略を用いて対応しているに違いありません。この戦略が何なのかは不明です。たぶん,なにかの物質でしょう。何れ誰かが研究して,解き明かしてくれることでしょうが,私が興味あるのは,物質ではなく,油断だらけにみえるクラゲがちゃんと生残戦略をしていることなのです。
 大体に,毒などをもっている生物はゆっくりと行動をします。河豚,毒蛇,サソリなどゆっくりと行動するものです。クラゲの場合は刺胞かも知れないと思ってました。しかし,それでしたらばミズクラゲなどはすぐに捕食されてしまうでしょうし,乾燥しかかったアンドンクラゲの刺胞もまだまだ有効だったはずです。刺胞では無いような気がします。
 クラゲのあの緩やかな行動は実は生きる自信に満ちたものであったことに気付かされました。我々が水槽のクラゲをみているときに,リラックスさせてくれるのもこの様なクラゲの自信かも知れません。クラゲが得体の知れないすごい生き物に思えてきました。


10 クラゲは岸にぶつからない リャッシー(1999年2月12日)

 本当に不思議ですよね。クラゲって,波間をユラユラと漂っているようですが,岸に打ち上げられるものや,実際にユラユラ泳いでいて物にぶつかるクラゲって殆どいませんよね。海が時化たあとはやはり打ち上がってますが,これは例外でしょう。人間でも抵抗できない波の力ですから。また,水面上に体が突き出たカツオノエボシやカツオノカンムリは風で吹き寄せられることがありますけども。
 アンドンクラゲは泳ぎが早いのでぶつかりそうですが,よくよく観察していると30cmぐらい手前でUターンするんですよ。本当に不思議なんですよ。
 しかし,そのからくりは簡単なのです。クラゲには目があるのです。アンドンクラゲはレンズまでもった高級な眼を数個も持っているのです。また,カミクラゲなども傘の縁に数百個の眼点をもっています。光の強弱は充分に感知できる能力があるのです。
 それで,アンドンクラゲがどうして障害物にぶつからないかを飼育実験してみました。まず,水槽壁面がブルーや透明では盛んにぶつかりますが,黒い壁面の水槽に移すと,これが不思議で水槽壁から遠ざかるのです。
 どうやら,黒い壁面を敬遠するようです。そういえば,漁港の岸壁に近づけば暗くなりますよね。クラゲはこの明度低下を認知するのでしょうか。なんだか,手がかりが得られてきました。
 つぎに,白から黒まで5段階の明度が異なるプレートを大型水槽につるして,実験を行いました。結果は,衝突する頻度を調べたのですが,その結果は白と黒で低く,中間の灰色で高い結果を得ました。はっきりしない灰色をクラゲは認知しにくいのですね。中間色って,潜って海を水平に見たときのブルーの明るさですよね。黒は岸壁近くの暗がりに相当します。白は何なのでしょう。まだまだ,不明なことはあるようですが,クラゲは彼らの眼をつかって,障害物を認めて,狭いヨットハーバーなどでもゴッツンコしないで生活しているのですね。


11 クラゲは気持ち悪いですか? リャッシー(1999年2月17日)

人それぞれに生き物の得手不得手はあるものですが
一般的に多くの人から嫌われるものがあります
例えば,ヘビ,トカゲやムカデなどはその良い例です また,特に女性に嫌われるものとして
ゴキブリ,ネズミやミミズなどがありますね

どうしてだろうと考えます
ヘビ,トカゲやムカデは咬むなどの危害を与えることがあります
でも,実際に咬まれたことがないのに恐怖を感じます
は虫類の目に合うと,立ちすくんでしまい,血の気が失せるなど
よく聞くことです
これは,ヒトがまだネズミのような小さな生き物であった頃の
捕食者である大型ハ虫類への恐怖につながっているのではと思ってます
恐怖がDNAで受け継がれることがあるのでしょうか

ゴキブリ,ネズミやミミズはどちらかというと女性特有のようですので
男性である私には不可解です

さて,前置きが長くなりましたが
「クラゲを見ただけでゾクゾクと気持ち悪い」といわれる方に出会いました
その方は海水浴でアンドンクラゲに子供の時にさされて,「本当に痛い思い
をしましたよ。」と言われてました。
立派な成人男性ですが,ミズクラゲやアンドンクラゲなどをみると気持ち悪
くなるそうです
しかし,これは因果関係がはっきりしてますので,納得がいきます。

ご婦人に写真を示して,「クラゲって気持ち悪いですか?」と聞いた時
多くの方が,「とんでもないです。非常に綺麗ですね」と答えてくれます
どうやら,クラゲはヘビやトカゲのように多くのヒトに嫌われる生き物では
ないようです
もしDNAの話が本当ならば,長い生命の歴史のなかで,クラゲはヒトを食
べたりしたことが無いということになります

クラゲ達はヒトの敵ではなかったようです


12 クラゲの不思議な魅力 リャッシー(1999年2月22日)

クラゲって なんだか 不思議な魅力があるよね
なんだか なんだか 本当に一言で言えないけどね
  本当に不思議な魅力があるよね

クラゲは ゆったりしているからかな のんびりそうにみえるからかな
カタツムリとか 殻から体をゆっくり出して 最後に角をゆっくり伸ばして
う〜ん なんだか似ているね
でも  どこか似てないね

クラゲは浮いているからかな〜 ふわ〜り 浮いているからかな
そんなのほかにあまりないね
そうか のんびり浮いているからだよ 不思議なのは

だったら 雲は ふんわ〜り だよ
雲は生き物ではないよ
そうか いきものだから 不思議なのか

クラゲって 生きているんだね
  それなのに雲のようにふわふわのんびりしてるから
  不思議なんだ
そうだよ あれで よく生きていられるね
  雲みたいに 流されていっても 大丈夫なのかな
  不思議だね あれで生きていられるんだ
  うん 本当に 不思議だね

ぼくも クラゲになりたいけど
  けど やっぱり こわいね
  あんなに ふわ〜り のんび〜り 浮いてられないよ

  それからすると やっぱり くらげって 不思議だよ


13 クラゲはなぜ群れる? リャッシー(1999年2月23日)

 海岸からだと見る機会が少ないですが,フェリーなどで内湾の海上に出るとミズクラゲの濃密な群に夏頃によく出会います。勿論,時に漁港などのコーナーでミズクラゲなどが濃密に群れて白くみえることがあります。それらの群の形は帯状であったり,大きな楕円体状であったりします。
 私は四国愛媛県のある漁港で,そうですね直径3m程の広がりでしたか,非常に濃密なミズクラゲの集群に遭遇したことがあります。中心部ほど群は濃く,殆どクラゲが接触し合うほどでした。その場には20分ほどしかいませんでした が,その集群は一向に散逸する気配すらみえませんでした。どうして,こんなに濃密に群れるのだろうと当然に不思議に思いました。
 ここでクラゲが潮流などに漂うプランクトンであることを忘れてはなりません。潮流に流されて,その水が何らかの原因で沈むことがあります。クラゲはそこで初めて沈む水に対して抵抗し,海表面にとどまろうとしたらば,そこに帯状のクラゲの群ができます。この場合は受け身的に形成された群でしょう。
 しかし,どうも私が偶然に見かけたミズクラゲの濃密な群は受け身的に形成されたのではなくて,ミズクラゲ自身が積極的に群を作っていたような気がします。一般に生物が群れるのはそれなりの理由があります。群れる意味があるから,生物は群れるのです。群れた場合に効率がよいから群れるのです。野生の生物に意味のない遊びはありません。生残戦略があるはずです。
 野鳥が群れるのは外敵の来襲を未然に防ぐなどの効果があります。魚類でもそうです。また,小さい生物は群れて,大きく見せて敵を脅すこともあるようです。また,群れることで体温やエネルギーの消耗を抑えることもあるでしょう。 しかし,このミズクラゲの群にはそのような理由はないようです。
 そうすると,残るは効率のよい生殖活動ではと考えます。生物が群を作って,一斉に抱卵と放精を行うことはよく知られています。水棲生物でこのことは良く知られてます。確認してはいませんが,あのミズクラゲの群は生殖活動で集群していたのでしょう。ミズクラゲの場合は放精した精子が海水を泳ぎ,雌の口から入って胃腔内で受精すると言われてますので,群をつくり個体同志がより接近した方が,受精に効率が良く,その結果多くの子孫を残すことにつながることになります。これだと納得がいきます。
 しかし,ではミズクラゲは何を頼りに群れるのでしょう。眼は光の強弱を認識するくらいの能力しかないようです。だから,視覚ではないようです。また,疑問は再び頭をもたげてきました。同じ振り出しではないですが。 クラゲは何故に群れるか? どのようにして群を形成するのか? まだ,未解決の課題です。 


14 ヒクラゲの思い出 リャッシー(1999年2月25日)

58 ヒクラゲの思い出[jfish:0846]  リャッシー(1999年2月25日)
 私は,ヒクラゲについては鮮明な記憶があります。しかし,それは昭和47年頃のことで,私がクラゲ研究をする前の話です。ですから,もしかしてヒクラゲであることは怪しいかも知れません。
 私は学生の頃,よくスキンダイビングをしていました。マスク,シュノーケルとフィンの3点セットをつけて,水産大学校のすぐ裏の海で青春のひとときを波間に揺られて過ごしてました。夏から秋の海にはアンドンクラゲがおびただしくいました。そんなアンドンクラゲに取り囲まれながら,サザエやアワビや石の下にひそんでいる魚やタコを取ってました。
 少し沖の潮通しが良い岩場でサザエを探していたときですが,私の膝付近にピリリーと痛みが走りました。強い痛みです。アンドンクラゲやカヤ類の痛みではありません。すぐに振り返りますと,今度は脇腹に同じピリリーの痛みです。岩場で,波があり,やや泡立ってますし,岩礁もありで,少し焦りましたが,よくよく探すと,アンドンクラゲよりやや大きい触手がやや太く短いクラゲが一尾いました。その4本の触手の明るく鮮やかなオレンジ色が目立っていて,印象に残ってます。泳ぎが早く,すぐに泡立つ水に消え去りました。私はもう刺されたくない思いから,岸に上がりました。
 そのほんの一瞬の出会いをしたヒクラゲは痛みと共に私の青春の夏の記憶として残っています。再び,ヒクラゲに出会いたいと思っています。今度出会うときもヒクラゲはそのオレンジ色の触手で挨拶をしてくれるでしょう。


15 連句  その1 リャッシー,ドリー&imachan

「野に咲く花」の名前は知らないで済まされるのは、
もう殆どの野に咲く花は命名がおわり、ちゃんとした学名がついているからだ。
でも、ひっそりと”海に咲く花”の名前は
君の名はと尋ねし人在りても、誰も彼も無言のまま
いや、それどころか、その存在さえも秘密なのだ。
ただ、無垢な純粋な心の人間にその花は存在の神秘をかいまみせてくれるのだ。
                                ドリー
陽を見たりなば 奮い立つかな 海月よ ドリー
くらげさん 貴方がいて 今の私がいる リャッシー
大海に 今を息継ぐ 夢水母 ドリー
童水母 大海漂う 塵一つ ドリー
最近は 電脳クラゲが 空を飛ぶ リャッシー
アンドンの 素早い泳ぎ 水に解け リャッシー
ヒドラは クラゲの夢を 見るのかな imachan
港灯に 集まるクラゲ 命の灯 リャッシー
花笠水母 恥じろうすべなし 熱帯夜 ドリー
集い合う 月夜の港や 水水母 ドリー
舞い上がり 正体みするか 逆水母 ドリー
夢花火 海月照れる 港町 ドリー
歯切れ良く リズム体操 ジェリ−フィッシュ ドリー
弾けおり ぷりんぷりんと ゼリ−魚 ドリー
雪の海 赤く染まった 花エフィラ リャッシー
悩ましき フリル ヒラヒラ アカクラゲ リャッシー
カミクラゲ 静かに 水にとまってる リャッシー
春を待つ 凍える海に エフィラ咲く リャッシー
メヂュ−サよ げに恐ろしきわ ハブクラゲ ドリー
ミジンコの 命集めて ミズクラゲ リャッシー
海の色 染めて嬉しや ギヤマンクラゲ ドリー
アンドンの 明かりにあつまる 生きる塵 リャッシー
光おり 黒き海月 深海底 ドリー
藻を食べて 光を食ぶるや 蛸海月 ドリー
肉食の 水母悲しや 水と化し ドリー
月落ちて 水母となりし 凪の海 リャッシー
海に咲く 名さえも知らぬ 海月草 ドリー
海中花 海月変身 時間旅行 ドリー
海の花 種は硝子細工で 遠足へ ドリー
浜波に アンドンクラゲが 透き通る リャッシー


16 カラカサクラゲとの出会い リャッシー(1999年2月28日)

カラカサクラゲは,知られているようで殆ど一般には知られていないクラゲです。しかし,瀬戸内海などの沿岸域にはもしかして一番多く存在しているクラゲかも知れません。一般に知られていないのは,体が大きくても2cmを越えないこと,殆ど透明であることでしょう。余程熱心に海を観察してないと拝めない生物でしょう。
 さて,この小さくて透明なカラカサクラゲに,その生物の存在すら知らなかったものが,遭遇し論文までも書いてしまいました。
 1993年10月の広島県大竹市沖,宮島の西岸から僅かに1km余りの海域でカキ餌料プランクトン調査をしていたときでした。調査が一段落して,カキ筏上で昼食弁当を広げていて,ふと水面に眼をやると,なにやら水面がモコモコポコポコ上下してます。1cm位の丸い水の盛り上がりが,ポコポコモコモコ,私の周りでポコポコ,カキ以下だの周りでモコモコです。凄い,凄いの一言です。カラカサクラゲの集群です(実は種名は研究室に試
料を持ち帰り,大分苦労して同定したのですが)。
 これからが大変でした。サンプル採集,写真撮影,出現範囲の観察,水
温や塩分の測定,と臨時にやることがいっぺんに増えて大忙しでした。
 カラカサクラゲの群の大きさは南北に約20mで幅が5mほど,殆どが水面に集まっていて,水深50cm付近より深くにはいなかったこと,その密度は平方メートル当たり数千個体と個体どうしが重なり合うほどであったこと,近くに潮目があったことなどすばやくノートに書き込みました。
 実験室で調べると,雌雄成熟個体が80%以上を占めていることが分かりました。ですから,今回遭遇した群は生殖活動と関わりがあったものと推察しております。カラカサクラゲの再生産活動期は秋季なんでしょうね。しかし,秋季は一般にプランクトン密度が低い傾向にあります。幼生達の餌が十分なのか気になるところです。
 皆さんも舟釣りなどされているときに遠くの風景を見るのでなくて,眼下の水面を注意して見て下さい。きっと,発見がありますよ。


17 花粉症と環境ホルモンとクラゲ リャッシー(1999年3月4日)

 毎年3月は厭な時期である。私がスギ花粉症と気付いたのは10年程前で,マスコミなどで話題とされだしてからである。それ以前でも卒業式の頃によくくしゃみに悩まされていたが,風邪だろうと思っていた。いつから花粉症になったのかはっきりしない。
 これは何かで読んだものだが,花粉症は子供とお年寄りには殆ど無いそうだ。そう言えば小学生の花粉症は殆ど聞いたことがないし,老人のそれも身近で知らない。成人男女が花粉症に悩み,更年期で治癒するようだ。即ち,生殖能力をもつ時期にだけ花粉症が発現するらしい。スギ花粉も環境ホルモン(内分泌撹乱物質)の範疇と考えていいようだ。
 そうすると,花粉症は目の痒み,くしゃみ,鼻水などの普段の症状の他に,性機能に影響することになる。思い当たるのは最近の精力減退である。年のせいと思っていたが,スギ花粉のせいなのか! スギ花粉が人間の生殖活動を抑制していることになる。環境ホルモンによる誤作動なのか。そして,生物生態系の平衡機構によるひとつの制御作用なのか。ううん,ここまで考えると難解となってきた。
 さて,水生生物が生活している水は,我々陸生生物を取りまく空気よりも多くの化学物質を溶存する。環境ホルモンの影響もより深刻なはずだ。泳ぐ生殖器と呼ばれるクラゲは特に影響を受けそうだ。しかし,まだクラゲに影響が出たという報告はない。撹乱影響だから,プラスやマイナスの作用をすると言うことである。プラスだったらクラゲの異常繁殖であり,マイナスならばクラゲの減少を意味する。
 スギ花粉を含めた環境ホルモンは人類の未来もクラゲの未来にも関わっているようだ。


18 荘厳なバトンタッチ −鎮魂歌なんて無用です−
リャッシー(1999年3月6日)

 晩秋の浜に打ち上げられたミズクラゲはまさに力尽きた姿です。数日以内に彼らの体は水に帰るでしょう。しかし,彼らの体は朽ち果てても,彼らは確実に次世代にバトンタッチをしています。また,彼らの体はただ単に水になるのではありません。水と砂に棲む無数のバクテリア達の貴重な食べ物となり,それから珪藻,ハマトビムシ,貝,カニ,ゴカイ,サギたちの多くの生き物の食べ物としてバトンタッチされていくのです。役割を終えたミズクラゲ個体の大いなる無駄は荘厳なバトンタッチをとおして生態系で活用されるのです。
 泳ぎが遅いゆえに幾多のクラゲ達は潮流や海流に流されて行きます。流れ着くところの殆どは厳しい環境で,殆どのクラゲ達は力尽きて死んでいきます。しかし,その中のほんの一握りが耐え生きながらえ,そこに子孫を残すことがあります。その営みは非常に頼りないもので,砂浜に描いた指絵のように跡形もなく波が洗い消すことがあります。漂着したほんの一部がその地に適応し,子孫を残すでしょう。新天地です。クラゲ達の分布はこのような祖先達の無数の屍の上に築かれたものでしょう。荘厳な生命のバトンタッチです。
 彼らは繁栄の神話を信じて生きているのでしょうか。そうではないような気がします。彼らの生活は大いなる生態系への奉仕なのです。食べる,産む,死ぬ,はぐくむは次世代と生態系への荘厳なるバトンタッチなのです。自然の生態系を生きるクラゲ達に鎮魂歌は無用です。彼らの死は生態系を通して生へとバトンタッチされているからです。このような生命システムのなかで,クラゲが迎える終焉は苦しみや痛みを伴うものではないはずです。晩秋の渚に打ち上げられたクラゲの屍を見て,悲しんではならないのです。その悲し
みは自然を征服したと思い込んでいる傲慢な人間達の感傷に過ぎないからです。あなたも次世代と生態系にバトンタッチをするでしょう。その時に死は貴方をやさしく包んでくれるはずですから,ご安心下さい。鎮魂歌など無用なはずです。だって,誰を恨むわけでもないし,また死は受け入れやすいもののはずですから。


19 真っ赤に染まったアンドンクラゲ リャッシー(1999年3月7日)

 こんなことってあるんですね。まさに事実は小説よりも奇なりですよ。真っ赤なアンドンクラゲを発見したんです。
 いつものようにアンドンクラゲの観察を行っていた時でした。漁港のアンドンクラゲの群の中に真っ赤なアンドンクラゲが一尾泳いでいます。大変に目立ちました。真っ赤な幾分黒い血色です。生物では同じ種で色が違うものにアルビノというものがあります。アルビノの場合は色素が無くて白くなりますが,透明なアンドンクラゲにアルビノ
は起きないでしょうし,今回のアンドンクラゲは真っ赤だったのです。
 珍しいので,採集して実験室に持ち帰り,水槽中で細かく観察することにしました。野外では気がつかなかったのですが,よくよく観察すると触手まで赤いのです(写真)。しかし,触手基部の葉状体全体が赤くはなく,その中に走る管が赤いのです。また,傘についても胃腔,放射嚢や生殖腺部などの内腔が赤みが濃く,傘の外側の筋肉部は殆ど無色透明の状態でした。このことから,取り込んだ食べ物に由来したものと判断しました。そのことを裏付けるように,2,3時間経過するうちに赤みは次第に消失し,ほとんど他のアンドンクラゲと区別が付かない程までになりました。そうしますと,この赤色は生物の血液くらいしか考えられません。今までに生殖腺などが少し黄色みを帯びたアンドンクラゲは観察してました。黒っぽい稚魚やゴカイなどを餌として与えた場合にそのように薄く着色することは分かっていたのですが,今回のものがあまりにも濃い赤でしたので,発見当初は食べ物由来など考えも及ばなかったのです。
 さて,ではその真っ赤なアンドンクラゲは何を食べたのでしょう。 真っ赤でアンドンクラゲが捕食できそうな生物は思い当たりません。採集した漁港には近くに魚解体工場と小さな水揚げ場があります。これらから解体された魚の肝臓,心臓また血合い肉などがアンドンクラゲの棲息場所に流入したと推察することが出来ます。漁船上で解体処理したもの洗われて流れ来たものかも知れません。血液を多量に含む魚の器官がアンドンクラゲの触手に付着して,それを取り込んだと考えるのが最も自然のような気がします。
 10年間ほどアンドンクラゲを観察し続けていて,この様な事例は僅かにこの一件だけです。偶然の産物だったのですね。


20 砂浜を真っ青に染めたギンカクラゲ リャッシー(1999年3月11日)

 ギンカクラゲをご存知の方は余程のクラゲ通でしょう。ちょっと見ただけではクラゲとは思えないものですし,海岸からの観察ではなかなか生きたものには滅多にお目にかからない外洋性のクラゲなので,馴染みが薄いです。夏の海水浴場で浜に打ち上げられたギンカクラゲを時々見い出せますが,干からびてほとんど透明となった円盤状の気泡体は一般人にはビニール製品などの破片にしか見えないでしょう。
 このギンカクラゲが,1997年9月4日山口県日置郡向津具半島北岸砂浜の波打ち際に大量に漂着し,浜全体をコバルトブルーに染めたのです。数日前からギンカクラゲがちらほらと漂着しているとの情報を得てましたので,打ち上げの可能性が高い砂浜を調査していて,この大漂着に出くわしました。下げ潮時で,浜は砂が露出しているところは殆ど無く,打ち上げられたギンカクラゲでべとべとの状態,波打ち際ではまだ新鮮なギンカクラゲに足の甲ま で埋まるほどでした。また,寄せる波は真っ青で,まだ生きている個体も多量に含まれていました。浜から50m程沖にはギンカクラゲは見いだせず,大きな集群はひと塊となって打ち上げられた様子でした。サイズ範囲は0.3-23mmと全体的に小型で,またより小さい個体が優先していました。ギンカクラゲのほかにカツオノカンムリ,ウキツボ,ルリガイ,ヒメルリガイまたルリエボシがわずかですが混在していました。この大量漂着は上記の2海浜に限られ,50kmの範囲内では小規模な漂着がわずかに2,3の海岸で観察されたにすぎませんでした。
 本種の大量漂着は今までに夏の和歌山県白浜で報告されています。しかし,日本海側では報告がありません。さて,気になるのはこの漂着がなぜ起きたのかですが,漂着の一日前から強い海風が卓越して吹いていたこと,また沖の海水温がやや高めであったことから対馬海流の勢力が強く,黒潮にすむ生物を多く運んだ可能性が高いことと関係していたようです。
何れにせよ,このような野生生物の大量死はその生物にとって生残の手痛い失敗には違いありません。何らかの異常な現象が引き起こした悲劇とみなせます。しかし,打ち上げが起きた浜はコバルトブルーに美しく染め上げられ,厭な臭気など全くなく,何だかすばらしい海のプレゼントを頂いた気分になったのはどうしてでしょうか。


21 クラゲがくれた世界 リャッシー(1999年3月17日)

 人それぞれに相性というものは確かにありますね。何故か心惹かれるというものがあります。それが,私の場合はクラゲのようです。ミズクラゲやアンドンクラゲなどです。
 魚や貝なども好きです,よく目立ちますので,愛好家も多いし研究者も多いですね。学生も半数ほどははじめ魚貝類に興味をもって,図鑑などで名前 や生態をまず最初に覚えるものです。はじめから,クラゲをやりたいという学生は非常に少ないですね。話を聞いてクラゲも面白そうと気づいたと言います。また,クラゲの研究者は事実少ないですね。もしかして,あまり多く研究者が関わってないと言うことが親しみ感を私に与えているのかも知れません。
 さて,そのクラゲの研究発表をすることだけのために,私ははるばるオランダまで行きました。世界の腔腸動物研究者が一同に会するそのシンポジウムには日本からも数名の方が参加されていました。これが私の韓国に次ぐ海外旅行でもあったわけです。
 このシンポジウムでは多くのことを学びましたが,最も強く印象に残ったのは生物を地球レベルで見ることでした。例えば,ポルトガル,アルゼンチンまたインドの研究者が同じ生物種や近縁の生物を研究しているのです。日本近海の生物だけに目が向いていた私を,インド洋や大西洋まで連れ出してくれたのです。これは言葉でいうと簡単ですが,認識のレベルは格段に違うものです。地球の上で生きて,分布を広げた生物として扱わなければならないことに強く気づかされたのです。自然の生物の世界に人間が作った国も国境もないのです。
 これがクラゲが私に呉れた世界です。とくにクラゲでなければならない理由は全くないのですが,クラゲだから私に与えてくれたのだと思っています。


22 アマチヤ研究者へのメッセージ リャッシー(1999年3月18日)

私は地方の貝類研究会に属してます。そこには多くのアマチヤ研究者がおられます。例えば,主婦,商店経営者,小学校の先生,お医者さん,などなどです。このなかには学生時代に貝の研究をしていた方もおられますが,全くの素人の方もおられます。しかし,貝に対する強い興味や情熱を確かにお持ちです。
プランクトンを研究している私が何故貝なのかと不審に思われた方がおられるでしょうが,泳ぐ貝や浮く貝などプランクトン性の貝がいますので,その情報を得るために貝類研究会に入会しています
さて,以下はアマチヤ研究者との共存を考えて書いております。アマチヤの方は非常に精力的に収集されるのですが,その収集結果が外部に出てこないのです。自分の部屋に持ち込んで,それから先は個人的所有物になってしまうのです。せっかくの採集物が個人の秘蔵物に終わってしますのです。これは,何とかしないと努力が殆ど無に帰することになるし,採集された生物が日の目を見ずに埋もれてしまいます。
 この大きな原因はアマチヤ研究者が研究発表する能力と時間が不足していることでしょう。これを補うには幾つかの対策がありましょうが,最も効果的なものにプロ研究者との協同研究があります。研究を分担することは非常に効率的に成果を生むことが出来ます。この時に重要は役割を果たすのが,プロとアマが接触する研究会の様な組織でしょう。互いに対象の生物に対する愛情があれば協同研究には持ち込めるのが自然なのです。
 しかし,多くの場合はアマとプロはイザコザを起こしてます。採集場所を荒らすことや,標本を公開登録しないことなどで,殆どの場合はプロがアマを非難してます。強調はなかなか難しいようです。
 クラゲ研究でも,このわれわれのjfishがアマとプロの佳き接点を作ってますので,研究発表という成果を稔らせたいものです。
 水槽のなかで飼い殺しはちと可愛そうですよね。そうは思いませんか?


23 「漂うことへの憧れ −クラゲへ,ある底棲生活者から−」
                     (1999年3月20日)

人間は大気の底で生活している生活者です

ですから,鉛直的行動能力が低いですね。
たとえば,10kmの水平距離は自力で到達できますが
10kmの高さまでジェットエンジンを利用してやっと行けるくらいです
ですから,人間は底生生活者と言って良いでしょう

しかし,水平的な生活行動範囲も広くはありません
自力ではせいぜい数10kmどまりです
昔,自動車などがない時代は隣の町まで出掛けるのが大変な出来事でした
地区や部落が川や山で隔てられ人の行き来は余りありませんでした
その時代,地域の中で充分に暮らしていけました
しかし,現代では情報が飛び交い,交通は行き届き,一見そのような垣根が取
り払われたようにみえますが,まだまだ人間の意識の中に地域の垣根は生きて
ます
鉛直方向だけでなく水平方向にも強く制限されているようです
やはり,人間は底生生活者です
物理的にも また 精神世界でもそのようですね
視野が狭いのには驚かされます

くらげは浮遊生活者ですよね
水に浮かんで生活してます クラゲには水平方向と鉛直方向の移動にそれ程の違
いがないようです

クラゲを見て,ストレス解消するのはクラゲにそんな束縛がないからでしょう
雲も似たようなものでしょうが,生き物ではないので親しみがちょっとない
ですよね

クラゲのように空にポッカリ浮かんでいたいですね
出来ることでしたらね
なんだか クラゲをみていると
できるような気がしてきますね。


24 連句  その2 リャッシー(1999年3月20)

  月出でて クラゲが遊ぶ 凪の海

  凪なれど 今宵は十二夜 潮を待つ

  潮に住む クラゲの気持ち 未だ分からぬ

  クラゲをば 人は昏気と 呼びにけり

  クラゲをば 海に月と 誰か詠む

  海に月 蟹は静かに 泡を吹く


25 今朝の海は リャッシー(1999年4月6日)

 今朝の海は異様にざわめいています
 暖かい南風が吹きつけ
 激しく小波がはしり
 大きなうねりまでも

 昨日見つけた大きなカミクラゲはいません
 ウリクラゲも,ミズクラゲも,みんないません
 こんな時は 海の底でじっとしているのでしょう
 小枝片が波にもまれて 生き物のように見えます

 今朝の海は異様にざわめいています
 春の日に海面がきらきらと光ってます
 なんだか心落ち着かない海です
 クラゲ達も 他の生き物達もきっと落ち着かない気持ちでしょう


26 クラゲの唄(その1) リャッシー(1999年4月11日)

  僕はいつから漂っているのだろう
  気付いたときは 海の中

  僕はどこからやってきたのだろう
  気付いたときは 波の中

  だれも答えてくれないけれど
  いつか 誰かに会えそうな気がする
  分かってくれる 誰かに会えそうな

  きっと その時に答えを見つける
  僕が探していた 答えを

  そうさ だから漂っているんだよ
  やさしいあなた 僕の答えだ
  やさしいあなた 僕の答えだ


27 クラゲの唄(その2) リャッシー&カド(1999年4月12日)
1〜9,11:リャッシー
10:    カド
 
1.クラゲ ゆさゆさ クラゲ ゆさゆさ
  そうさ 君は アカクラゲ

2.クラゲ ぱこぱこ クラゲ ぱこぱこ
  そうさ 君は タコクラゲ

3.クラゲ のたのた クラゲ のたのた
  そうさ 君は カミクラゲ

4.クラゲ くわくわ クラゲ くわくわ
  そうさ 君は ミズクラゲ

5.クラゲ すいすい クラゲ すいすい
  そうさ 君は アンドンクラゲ

6.クラゲ ひこひこ クラゲ ひこひこ
  そうさ 君は ギヤマンクラゲ

7.クラゲ やわやわ クラゲ やわやわ
  そうさ 君は アマクラクラゲ

8.クラゲ ごんごん クラゲ ごんごん
  そうさ 君は エチゼンクラゲ
9.クラゲ さわさわ クラゲ さわさわ
  そうさ 君は オワンクラゲ

10.クラゲ きらきら クラゲ きらきら
  そうさ 君は ウリクラゲ

11.クラゲ ぴょこぴょこ クラゲ ぴょこぴょこ
  そうさ 君は カラカサクラゲ


28 あるクラゲ野外観察報告 リャッシー(1999年4月21日)

4月20日
今朝の下関地方は殆ど快晴,微風
 いつもの前海の透明度3m以上,ですが
 クラゲを発見できず

 それに,ヒバリの声
    欠伸がでそうなリャッシーです(4月病かな?)

4月21日
    水温15度,晴,凪,微風,透明度4m以上

  「クラゲさん クラゲさん 出ておいで
   でないと お月さん 消しちゃうぞ
   クラゲさん クラゲさん 出ておいで
   でないと ミジンコさん 取っちゃうぞ
   クラゲちゃん クラゲちゃん 出ておいで
   でないと 海に オシッコやっちゃうぞ!」
     (一部マナー違反がありましたことを, 訂正せずにお詫びいたします。
紳士のリャッシーより)


29 ドリーさんとの出会い リャッシー(1999年4月21日)

 ドリーさんこと,ドリメジュさん,この意味は「ドリームメデューサ(夢にまで見たクラゲ)」とのこと,本名「久保田 信さん」との出会いとその後についてお話しします。
 出会いは,1995年7月アムステルダム郊外で行われた国際腔腸動物シンポジウムの会場でした。彼はチレニアイガイの外套膜に住処する2種のヒドロクラゲ(カイヤドリクラゲとコオハクラゲ)のポリプからクラゲの遊離が天候に関わらず一日の時間帯で僅かにずれていることをポスターで発表していました。私はクラゲを研究し始めて,まだ僅かに数年しか経ってなく,アンドンクラゲしか知らないクラゲ研究の初心者でした。ですから,カイヤドリクラゲも知りませんでしたし,二枚貝中にポリプが棲むことなど全く知識がありませんでした。ドリーさんは,そんな私の素朴な質問に丁寧に答えて下さいました。ドリーさんは,オランダで初対面した日本のクラゲ研究者だったのです。この時の初対面者は,柿沼先生,三宅さん,豊川さん,まだ他に数名おられました(お名前を省略して失礼)。要するに,私はオランダで日本のクラゲ研究者と初めてあったのです。
 この時のことは,反対の立場からドリーさんが本クラゲエッセイに「リャスさんとの出会い」と題して書かれてます。よって,重複するところは省略しましょう。
 ドリーさんは,オランダで出会った翌月下旬に下関を訪ねられました。勿論,ご自身のカイヤドリクラゲの研究が目的でしたが,私の研究を実際に自分の眼で確認に来られたのです。私は今までにこの様にクラゲ研究者が見学に来られた経験がなかったので,非常に光栄に感じ,アンドンクラゲの実験などを見て貰いました。その時に,平衡石の摘出法へのアドバイスを頂いたことはその後の研究に非常にプラスになっています。しかし,是非とも見たいといわれていたアンドンクラゲの集群をお見せすることが出来なかったのは残念でした。その時に,「クラゲ個体群に影響しないようなサンプリングを考えたいですね。」と言われたのが非常に印象に残ってます。確かに私は2週間に一度,数百個体のアンドンクラゲをその当時採集してました。そして,その影響を全く考慮していなかったのです。ハッとさせられた思いでした。
 その後親密な交流がつづき,共著論文まで書くことが出来ました。また,このjfishではいつも配慮して貰って,沢山の投稿を頂いております。jfishは発足して4ヶ月がたち,会員も増加しましたが,一日に飛び交うメール数が50通前後で40名足らずの会員では驚異的に多く,これはひとえにドリーさんの貢献によるものに他なりません。エッセイ集にも多くの投稿を率先して行っておられます。
 来る5月には白浜の臨海実験所でドリーさんがホスト役を務められる「刺胞動物の勉強会」に参加することを楽しみにしています。ドリーさんとのまた新しい研究の展開が始まりそうです。
 新たなる発展を予感してこのエッセイを書きました。


30 クラゲになるには リャッシー(1999年4月27日)
 皆さんは全裸で海で泳いだことがありますか。
私は若い頃によくやりました。実に気持ちいいものですよ。
お風呂に入るつもりで,海に入れば良いのです。
沖に泳ぎ出て,浮きなどに水着を結びおいて,泳ぎ漂えばあなたはもうクラゲです。

 クラゲになるには全裸で泳ぐことです
 全裸で一度ゆっくりと泳いでみて下さい

 人間は知恵という衣を着た生き物です
 地球上で唯一の衣を着た生き物です
 知恵の衣を脱ぎ捨てて 海水に浮かぶと
 きっとクラゲになれますよ

 出来れば 夜の海を 全裸で泳ぐのが一番です
 すぐに 体が暗い海に吸い込まれ
 海の気が体を透過していきます
 海と一体化します

 昼の海でも充分です  30分ほど浮き身をして
 波間を漂えば あなたの心はクラゲです


31 無言のクラゲ リャッシー(1999年4月28日)


 無言をとおすクラゲの君へ
 君はjfishが好きなんだよね
 いつもメールを楽しみにしているんだよね
 しかし 君がやってることは無言電話と同じだよ
 君は無言電話を受けたことがありますか

 私は無言電話を受けたことがありますよ
 「もしもし?」
 「・・・・・」
 「もしもし?」
 「・・・・・」  「あれ〜? なんだこの電話?」
 「・・・・・」
 「あれれ! あなたは誰ですか?」
 「・・・・・」
 「そうか! あなたは聞いているんだよ!」
 「・・・・・」
 私は この電話をテレビのスピーカの近くに放置しました
 そして 5分後には電話が切れていました
 あなたは誰だったのですか?

 君はなぜ無言のままなの?
 興味があるから 登録を続けているのだよね
 jfishはけっこう楽しいからね
 しかし 君がやってることは無言電話と同じだよ

 君は話をしたいからダイヤルしたんだよね
 君は話をしたいからjfishに来たんだよね
 クラゲは自分を語ることが出来ないけれど
 クラゲは隠れることなく 泳いでいるよ
 それで クラゲは語っているよ
 自分が生きていることを

 君だって クラゲが好きなら
 君が生きていることを
 jfishに語ってください
 私たちjfishの皆 クラゲが好きですよ


32 郊外電車に乗って リャッシー(1999年5月1日)

 私は小学校から中学校の遊び盛りを福岡市東区香椎で過ごしました。その香椎の町を突き抜けるように,博多湾から玄界灘にのびた郊外電車が今でもあります。40年前もありました。西鉄宮地岳線です。
 その電車は,一両だけか,二両連結の路面電車風のものでした。私がその電車に乗るのは行楽の時位でした。家族での行楽や小学校の遠足です。郊外を走り抜けるガタゴト電車で,その電車に乗ると気持ちがいつもはしゃいだものです。スピードがでると,電車は横揺れします。立ってる乗客は吊革にしっかりつかまらないと振られるほどです。乗客はみんな一緒に大きく揺れてました。これで,よく脱線しないものと揺られる度に思ったものです。
 最もよく利用したのが,海水浴場に行くためです。三苫(みとま),新宮(しんぐう)や津屋崎(つやざき)の外海に面した綺麗な水と砂の海水浴場にその電車は運んでくれました。そんなときはいつも,青い空,白い入道雲,松やセイタカアワダチソウの緑と蝉の声に包まれてました。そして潮の香りがして,私は早く海水浴場に到着することだけを考えて電車に乗ってました。そんな,明るく開放感に満ちた郊外電車です。
 到着した青い海には電気クラゲ(北部九州でアンドンクラゲの俗称)がいて,みんな必ず一カ所以上は刺されたものです。その刺された傷がたまらなく痒く,夏の暑さと相まって特有の蒸し暑さを感じさせました。しかし,帰りの電車の中を吹き抜ける風は強く,爽快で,海水浴に疲れた重いからだをまた活気づけてくれたものです。  揺れる揺れる郊外電車に乗った家族の顔が今も思い出されます。
 夏が近づくと,乗りに行きたいといつも思わせる海水浴場行きの郊外電車です。


33 雨の日のクラゲ リャッシー(1999年5月4日)  

 雨の街は傘の川
 黒 黄 赤 そして 水玉模様

 雨の街はクラゲの海
 クロクラゲ キクラゲ アカクラゲ そして タコクラゲ

 傘のクラゲのご挨拶
 歩道で長い立ち話
 傘のクラゲのさようなら
 歩道で分かれた傘と傘
 路地のアジサイ 青く咲き
 エフィラ エフィラが 雨に揺れ

 雨の街は傘の川
 歩道を流れるクラゲたち
 雨の街は傘の川
 歩道を見つめるクラゲたち


34 ペットの犬の話ふたつ リャッシー(1999年5月6日)

 クラゲの話ではないのですが,非常に印象に残る犬についてのペットの話をふたつ記します。どちらも和犬のお話です。皆さんは如何に感じられますか。

「大きくなってしまった小犬」
 私が初めて見たときは非常に可愛い小犬でした。和犬の小犬でした。飼い主は40歳前後のご婦人で,スーパのレジの行列の中でその小犬は抱きかかえられてました。小犬のお腹を胸に押し当てて,丁度乳児を抱くようにです。スーパにまで小犬を持ち込んでることにやや抵抗を感じましたが,小犬が静かにしてましたし,他の人たちも嫌な様子をいてませんでした。そのご婦人は大変におしゃべりで,近所の常連さんのようでした。小犬は自然にそのご婦人に抱きかかえられてました。
 私がそのご婦人とペットの犬に再会したのはそれから数ヶ月後のことでした。同じスーパの中でした。私は驚きました。その可愛かった小犬は中型犬の大きさにまで成長していたのです。そして,その大きくなったイヌをそのご婦人は,小犬のときと同じように抱きかかえていたのです。誰が見ても驚く光景でした。しかし,ご婦人は殆ど負担なく大事なペットを抱きかかえているようですし,ペットのワンチャンも成りは成犬ですが,大きなからだをご婦人にゆだねてました。そして,以前と同様にそのご婦人は大変におしゃべりでした。

「いつもの様にお散歩ですね」

 私の自宅の前の道はよいイヌの散歩コースのようです。朝夕に数組のお散歩があります。そんな中で,朝の8時過ぎと夕方近くに連れ添って歩く80歳を過ぎたと見受けられるご高齢のハイカラなご婦人とまた明らかに高齢のよぼよぼした中型和犬のお散歩があります。そのお散歩は400m程先で折り返して,また我が家の前を通りますので,おなじみさんです。しかし,ご婦人は寡黙で殆ど言葉を交わすことはありません。挨拶しても,軽く会釈をされるだけです。ワンチャンも非常におとなしく,多分に雌の老犬で丸く太っていて,周りのものに殆ど興味を示すことがありません。老犬は決まって老婦人の少し前を同じ歩調でゆっくりと歩きます。このことは私ばかりでなく家人もみんな知っていて,その無表情なお散歩振りが何度か話題になりました。
 しかし,ここ一週間ほど老婦人だけがお一人で散歩されてます。今までと決まった時間に,またその歩調や様子は愛犬を連れたそのままです。直接は尋ねていませんが,多分に老犬は病気か死亡したのではなかろうかというのが家人の一致した意見です。
 その老婦人は今日も一人でお散歩でした。以前と同じ時間 に,同じコースを,そして同じ様子でひたすらに歩いておられました。

 以上のふたつのお話はペットのイヌがご婦人の日常に共通してぴったりと入り込んでいたものです。ご婦人が抱いた我が子のようにな犬ではその成長に違和感を感じておられなく,またお供の老犬はいつものように老婦人と一緒にお散歩の様子です。ペットの犬が飼い主の人間の精神生活に共通して深く入り込んでいるふたつの話でした。クラゲも人間よりも成長が早いですし,その寿命はみじかいです。クラゲも同じでしょうか。


35 空クラゲと雲クラゲ(第一話) リャッシー(1999年5月9日)

 私たちの頭上には空クラゲと雲クラゲがいます
 空クラゲと雲クラゲはあまり仲良しではありません

 空クラゲは空気が99%で,水分が0.5%で,たんぱく質が主成分の有機物が
 0.3%で,その他はミネラルなどです
 空クラゲはそのために体が透きとおっていて,本当に青く透き通っています
 空クラゲはいつも大きて,私たちの頭上をおおっています

 雲クラゲは空気が95%で,水分が多いときで4.5%まで増加し,有機物は
 空クラゲと同じ0.3%で,その他も同じくミネラルなどです
 雲クラゲは水分が多いために白くけむってて,ときに黒くなることまであます
 雲クラゲは私たちの頭上に浮かんでいますが,ときに水分が少ないと
 空クラゲと区別がつかなくなります

 それでは,今から空クラゲと雲クラゲがなぜ仲が悪いのかお話しましょう
 
  さて,このお話は第二話につづきます おやすみなさい


36 クラゲと雲クラゲ(第二話) リャッシー(1999年5月9日)

  昨日は空クラゲと雲クラゲの姿かたちについて簡単に紹介しました
  今日は空クラゲと雲クラゲの性格についてお話しします

 空クラゲは大変におおらかでやさしい空気クラゲです
 空クラゲは大変に大きく 殆ど地球をすっぽりと包むほどです

 空クラゲが地球をすっぽりと包んでいるために
 地球は青く美しい世界を保っています
 空クラゲも自分の役割を心得ていて
 地球をやさしく守ることが自分の使命としており
 また それを誇りに思ってます

 一方
 雲クラゲは大変にやんちゃないたずら空気クラゲです
 雲クラゲは動きが素早く またいろんな形に変化することができます

 雲クラゲが疲れて眠くなったときは薄く広がって
        春霞とよばれます
 雲クラゲが元気なときは もりもりもりと成長して
        積乱雲とか雷雲とかよばれます
 雲クラゲが機嫌が良いときは ぽこぽこぽこと広がって
        鰯雲になり この夕焼けは本当に綺麗ですね
 しかし,
 雲クラゲがおとなしくしている時は少なく
 ふだんはいろんないたずらをして 地上の生き物を困らせます
 そんな雲クラゲのいたずらを
 空クラゲはいつも見ていて ふつう黙って見ています
 時に注意することがあります
 雲クラゲは全く空クラゲの注意を聞いたことがありませんが
 空クラゲが怒ると本当に怖いんですよ

  さて,このお話は第三話につづきます つぎをお楽しみに


37 コワイ生き物 リャッシー(1999年6月26日)

 いろいろとコワイ生物(嫌われる)の話が出てますね。そこで私の意見を述べます。
 たとえば,コワイ生物ですが,ネズミ,ゴキブリ,カマキリ,ケムシ,トカゲ,ヘビ,青いオオミミズ,ムカデ,ヤスデ,クモ,ハチ,クマ,ヒル,ウツボ,サメ,オコゼ,などなどなどですね。勿論,私も怖いですが,ルキアさんほど反応過敏ではありません。たとえば,ヤスデですが,可愛い生物です。枯葉と土の世界で生活していて,人間に危害は殆どありません。モゾモゾしてるので,生理的にダメという方はおられましょうが,噛み付きません。しかし,臭い液を出しますので,少し用心ですね。むしろ,彼らは枯葉などの分解促進者です。森の下の力持ちはヤスデたちなのですね。共存して,感謝すべき生き物です。
 私は,コワガルのは,知らないからだと思います。無知だからです。知らないために,殺して,彼らの貢献を台無しにすることは,自分の無知を棚に上げた馬鹿げた行動です。私はクラゲにその一面があると思ってます。役に立ちそうもなく,怠け者みたいで,時にちくちく刺す,気持ち悪い生き物のイメージがあります。しかし,これはクラゲの正確な知識がないためです。クラゲをはじめコワイ嫌われ者の生物は小学校や中学校なので殆ど教わりません。役に立たないマイナーな生き物というのが一般的な取り扱い方です。私は,小学校で教えてくれとは言いませんが,いい大人がコワイコワイではすまないことだと言いたいのです。正確な知識をもてば,彼らが自然界で果たしている役割を理解できます。共存できます。ミズクラゲは人間が汚した東京湾に沢山いますが,かれらは東京湾を浄
化しているのです。これが殆ど理解されてません。ヤスデは,あなたが出した生ゴミを分解してくれているのです。そんな彼らの役割も知らなく,理解しようともせずに,気持ち悪いからだけの理由で,踏み潰したり,チッシュでくるんで目の前から抹殺するのは,貴方自身の首を自分で絞めていることなのです。
 この自然の仕組みが理解できない人が多いのは非常に嘆かわしいが,私はJfishを通してクラゲだけは正確に理解してもらおうと,思ってます。それで,地球,宇宙,人間生活を理解してもらいたいですね。
 まず,ヤスデを見て,恐いなら,どうして恐いのか考えてください。そこにヒントがあるようです。問題解決はそれからでしょう。迷信だと気付いてください。


38 温泉とクラゲ リャッシー(1999年7月9日)

 温泉の湯船につかりながら,クラゲと温泉の共通点について夢想した。いく
つかあるものですね。

 ・ クラゲのイメージと温泉マークが似ている
 ・ 両方ともリラックスムード,無重力状態
 ・ 湯ノ花がクラゲに似ている
 ・ クラゲ関係者に温泉愛好家が多い
   (少なくとも,ドリーさん,jelly & Mewさん,カドさん,chikuさん,
   渡邉さん,元気なN.Fujii君,リャッシー)
 ・ 湯船の底から,上昇してくるおならの泡がクラゲに似ている
   (ちょっと下品かな)
 ・ プラスαの不思議
   (銭湯ともうひとつ違うところを温泉のプラスαの不思議とすると,クラゲにも
   確かにその不思議な魅力がある。この魅力こそがクラゲ道の奥義なんでしょう。)

 まだまだ有りそう。共通点を思い浮かべるためにまた温泉に入って考えてみよう。


39 坂田明氏の返事に接して
40
だいぶ以前に「クラゲの正体」の著者坂田明氏にjfishの名誉会員のお願いをしまし
た。その返事を今日受け取りました。
 内容は丁重な手書きのお断りです。パソコンを持たないこと。まったく分からない
別世界であること。名誉会員としての責任が取れないこと。今まで関係していた好意
のクラブでも,著作権や肖像権が侵害されたことがあること。HPに勝手に載せられ
たりしたことなど。そして,非会員としては協力をいたしますとのことでした。
 残念ですが,これが彼の意思です。尊重して,了解の返事をだしておきます。
 かれの返事の中には,いろいろと考えさせられることが多くありました。その一番
のものはプロミュージッシャンとして,メーリングリストに溶け込み方が見つからな
いということでしょう。われわれプロの研究者でも考えることがありますが,かれら
は人気商売ですからね。顔やサインなどがお金になる世界に住んでいるんですかね。
やはり,そこを尊重してやりたいですね。手紙の中に「通信が水面下で行われるので,
・・・」とありました。契約して演奏活動されているのですので,契約外のことは出
来ませんよね。
 一枚のCD「海」を同封されてました。大変に気持ちの良いイイ曲が入ってます。

  海  −坂田明氏の返事に接してー

  雨が最後に憩う海
  陸を洗い流した水が集う海
  汗も涙も集う海
  生活廃水や工場廃水も流れ込む海
  猫の死骸が流れ着いた海

  いつも穏やかに受け入れてくれる海
  いつもと変わらぬ表情の海
  美しく透き通る海
  海よ 変わらないお前がいるから 私は居るのだ
  海よ 大きな海よ
    いつまでも 畏れ多い海のままでいてくれ


[ドリー氏の紹介]
 19??年松山市に生まれ育つ。本名,久保田 信。現在京都大学附属瀬戸臨界実験所助教授(生物系統分類学)。学生時代からクラゲに興味をもち,研究を始める。Jfishの開設直後から膨大な投稿を寄せる。オカサカサクラゲとカロオケが趣味の海洋生物学者。

39 クラゲによせて ドリー(1999年2月9日)

 子供の時の思い出はきらめき。無垢な心、新しいものを知る喜びにあふれている。実家から海が歩いてすぐ近くの三津浜(愛媛県松山市)で生まれ育った。海へ出かける度に胸踊る生き物たちとの出会いの数々。まだ汚染も進まぬ岩礁と浜辺でしばし我を忘れた日々。
 海はやはり夏がお似合い。真っ赤な太陽、麦藁帽子、・・・オ−ルこぐボ−ト、その時だ、海中漂う不可思議なやつと遭遇したのは! 白くて髪をふりかざしたやつ!(いまでこそユウレイクラゲと正体見たり)、はたまたよく透き通った円盤の中央に花びら模様が4個あるやつ(これぞご存じミズクラゲ)。でも彼(女)等の魅力など知らない。活発に泳ぎまわるエネルギッシュな他の多様な動物たちにアッタクした時代。
 海辺育ちのおかげで目が肥えた動物好きの私に夢が芽生える。「海底二万マイル」に描かれたような夢の世界、未知の海、世界中の海を探検したい。海の不思議な生き物たちを調べてみたい。ネモ船長の高尚な心の奥底そこそこの少年時代。
 夢は現実となってゆく。日本中の海岸をまわって研究を重ねている。もちろん、舞台は研究分野がら世界を旅する。系統樹の根幹に位置する刺胞動物の有性世代クラゲの世界、魅惑的な形態もさることながら未知との遭遇の連続!しなやかな彼らは「沈黙の世界」にさえ深く静かに潜航しても生存する。体長40mもの世界最大の後生動物もクラゲだ。
 また,クラゲは有性生殖に加えて無性生殖もできるタフなやつ。若返る沿岸性の不老不死のクラゲも最近見つかった。クロ−ン専門のポリプ世代にもどるのだ。 でも、脳がないのはどういうことか。それだけに、いやらしいのか、すてきなのか。獰猛なプリディ−タ−、血も涙もない生物生存機械とみやぶられるか?感情の芽生えさえないのだろうが、体が透き通ったクラゲは実に潔い。丸見えの姿は嬉しい。だが神秘のベ−ルがまだまだはがされないままだ。
 感情のある人間が、脳のないくらげと付き合う。クラゲは多細胞動物の起源にかかわるほど人間とは相当距離のある動物だ。当たり前だが、クラゲよりも水族館や 動物園にいる高等動物、いやそれを見物にいく人間の方が愛情が感じられるよね。
 そんなことにはおかまいもなくクラゲたちは淡々と生きてるね。クラゲをつくりだすポリプも、可憐な花や臭いでだましてくれる植物のように、いやそれ以上に逞しく生きているね。

40 夜明けの歌 ドリー (1999年2月10日)

クラゲは夢を見続ける。ボデイに太古の記憶が染み込んでるから。
たゆといつつ、命の母なる海に抱かれて、あくたの子守り歌を聞きながら。
水母は海の赤ちゃん、海の揺りかごにゆらりゆられて


41 クラゲに会って ドリー (1999年2月12日)

「何でも初めての出会いは、偶然にしろ必然にしろ後の人生に影響を残すものだ」というわけで、あるくらげとの出会いを想定。逆に、地球人のわれわれが宇宙へ旅立って、
未知の”くらげ型生物”に初めて出会った場面を考えてもいい。(デ−タのないのはいいことだろうか、未知は恐いか、興味深いか)昔見た、アニメ映画、「シンドバッドの冒険」では、”空飛ぶしびれクラゲ”が登場していた。ちょっと、こころがしびれた。
兎も角、”クラゲ”に対してあなたはどう感じ、どう対応するだろうか。
さて、海岸でくらげに出会ったとこだ。・・・まてよ。これ、
”くらげ”でいいんだろうか?定義があやふにゃになった
けど、まあ、寒天質様のふわふわした生き物だから、よし、くらげだ。
ぷよぷよ、ぷかぷかに出くわしたわけだ。お−!およぎよった。浮かんで、
流されながらなんという!ありゃ、小魚をを捕まえたぞ。わ−、飲みこんだ。

かわいそうな小魚・・・・・。くらげって魚を食べるんだ。かわいい形としぐさ、
透明感あるガラスのようないい感じだったのに!!でも、そうだなあ、動物って、
なんかたべんといきれんな。でも、高等な魚なんかを食べちゃうとは!?すご−い!
ちょっと恐くなったけど、触ってみよ。捕まえてやろか。わあ、やっぱり、
ゼリ−だ、プリンだ。あいたたた−。やられた。掬った手がぴりぴりきた。


42 新・わたしはクラゲになりたい ドリー(1999年2月12日)
〜脳の無い気ままな風流なくらげへの讃美歌〜

武器の刺胞は使い捨て、気に止めなくてよし。そんなクラゲが憎らしい。
体をかじり取られても痛くもなし。再生できるそんなクラゲがうらやましい。
死なないで、年を取ったら若返る。そんなクラゲに憧れる。
死んだら水、臭くもなし。そんなクラゲが美しい。


43 クラゲ切手の驚きと希望 ドリー (1999年2月14日)

小学生の時から切手のコレクションを始めた。「月に雁」が高くてなかなか手に入らんとか、年賀切手の昭和25年の虎のお年玉シ−トがすごいとか、日本切手を中心に集めた。中学の時に、NHKテレビなどの影響で、外国を旅することに憧れ、女性ペンパルをギリシャとルクセンブルグに一人ずつ見つけた。でも、彼女等から切手をあまりたくさんはねだらなかった。これといって集中して収集したトピカル切手はない。しかし,動物好きで、「我は海の子」だったので、海洋生物に特に興味があった。まだ見ぬ国から発行されている各種の切手に確かに学ぶことは多く、博学になれるのだろうが、日本切手が依然として中心。でも、松本市の中心にある三越デパ−トで世界の切手をあれこれと買ったものだ。古銭も眼にとまったが、こちらには手がでなかった。
肝心のクラゲ切手であるが、琉球切手(当時はまだアメリカ合衆国)にはアカクラゲが意匠として、クラゲの純切手としては世界でも早々と登用されていた。このようなクラゲ切手があることは知っていたが、著者が現在勤務する瀬戸臨海実験所の樫山嘉郎さんが次々と見せてくれる世界のクラゲ切手にまったく驚き入ってしまった。”え−!!こんなにあるの−−−” あるわ、あるわあ、・・・ 50国と国際連合から100枚を裕に越えるものが発行されていた。そして、昨年の1998年は国際海洋年とあって、相当多数の海洋生物切手が発行され、その中にクラゲが頻繁に用いられていたのである。
縁あって、池田友之さんのご好意で、「うみうし通信」にカラ−の原寸大で、世界のクラゲ切手をシリ−ズで紹介し始めた。丁度、第1集が出版されたところだ。世界で初めてと思われるくらげ切手の集大成を南紀生物同好会の「くろしお」に纏めてすぐのことで、ありがたい話だ。ここに至るまでには、日本で最初に動物切手の大著をまとめられた荒川好満先生(カキやうんこ学の先生)はじめ、先輩である串本海中公園センタ−の内田紘臣さん(イソギンチャクや多毛類などの分類の専門家)、さらには、切手のうんちくを次々と披露して下さった日本の大先輩の方々にたいへんお世話になったおかげである。誠に感謝に絶えない。
ところで、残念ながら、日本にはまだクラゲ切手なるものが発行されていない。海洋生物のたいへん豊富な日本においては、水族館でさかんに飼育され、人気上昇中、そして、アニマルテラピ−の筆頭、昔から教科書でもよく知られる、そして、日本人が好んで食するクラゲなのにである。加えて、クラゲにとってはめんぼくないのだが、「くらげのつかい」は有名な話だ。そうはいうものの、海水浴などで手痛く刺すクラゲもいるので、やっかいもののレッテルが災いしているのだろうか?
それやあれやの理由で、日本からもクラゲ切手の発行を是非にと望む者の一人である。


44 ポリプに若返るクラゲ ドリー (1999年2月14日)

ドイツにウエルナ−という主としてクラゲなどを研究された方がおられた。
残念ながらもうお会いできない。丁度、第1回のヒドロ虫類学会国際ワ−クショップの開催を待たず、1984年に亡くなられてしまわれたからだ。ここ瀬戸臨海実験所にもゆかりのある方で、ウェルナ−博士の有名な一連の研究がイラモを用いたもので、当地、白浜にしばし滞在され、論文を書かれている。その時は、私はまだこの道に入っておらず、白浜で腔腸動物の生物学に関する国際シンポジウム(第2回)が開催されたなど、知る由も無かった。
この道駆け出しになった頃のこと、海辺でみた多数のアンドンクラゲに魅せられて、ひらめいたことがあった。それは、アンドンクラゲの形態的構造をみるとおなじみのミズクラゲなど(イラモもそう)の鉢虫類とヒドロ虫類の中間型ではないかということ。そんな想いと、キシクモ時を同じくして、なんと、箱虫綱がそのような存在としてウエルナ−博士によって提唱された論文が出た。驚いた当時の記憶が生々しい。そんな博士の書かれる、美しい挿図もさることながら、刺胞や染色体までの詳しい情報を取り入れた生活史と系統分類に関するすぐれた論文をみて、これこそ目指すものの一つとした。
前置きが長くなった。ウェルナ−博士の前述のような論文の中に、私の興味をくすぐったものが、クラゲがポリプにもどらないかという可能性の記述。ウエルナ−博士に近づきおいこす研究を重ねていた私にとって、これは密かな楽しみであった。たしかに、いろんな種類をかたっぱしから飼育したが、口柄の部分は相当長く生きた。クラゲがもう寿命をまっとうして、飼育容器の底に沈んで、”水になる”前に、その部分はまだ何ケ月も生きた。ただし、しばしばその口もとへ、かわいそうだが、針で刺し殺したアルテミアを運んでやったものである。でも、ことごとくポリプにはなってくれなかった。私はもう、若返りの発見をあきらめ、「口は実はもうポリプだ」などと口惜しがっていた。ところがである。第2回のヒドロ虫類の国際ワ−クショップで、イタリアの若い研究者が若返ったクラゲの講演をして、興奮させられた。しかも、何人かはその場で追試して確認したのである(実は私も横目にみていたが、にわかには信用しなかった)。その後もイタリアとスイスのすぐれた研究者の細胞レベルまでの共同研究で、このことの謎の解明が進んでいる。
ちょうど昨年の暮れに、NHKの特集、「海」の第7集の最後で、この現象が美しい映像と友人のイタリアのピライノ博士の出演で、人間の輝く未来へつながる興味深い生物資源として語られてたが、記憶に新しい方も多いのではないだろうか。口柄だけでは若返らないとの実験結果が彼らの近年の論文に示されており、眼から鱗が落ちた。とにかく、多細胞動物で現在、唯一の若返る種であるのが、ベニクラゲだ。日本にも全国的に分布する。永遠の命が将来得られる夢ができた。


45 人生が二度あれば? ドリー (1999年2月15日)

培養細胞から星までみな寿命がある。でも、クラゲは永遠の命をもっている。別に若返らなくてもいいじゃないか。
絶好調の時に、時は止まらないものか。永遠くらげに問い掛ける。何で若返るの? ”自分も生きて、他のものの為にもなれるから”
「宇宙船、地球号だったね。そうだったね、君はクロ−ン生物だからうらやましいよ」。人間はどうしてクロ−ンにならなかったのだろう?
双子や四つ子で生まれるだけじゃ死んじまうし。
・・・待てよ。私たち人間は、今やクロ−ン生物に進化しようとあがいている?!
やっぱり人間は夢を食う動物だ。


46 クラゲのSEX ドリー (1999年2月15日)

クラゲは雌か雄だ。サンゴなんかと違って、またプラナリアの仲間やクシクラゲとも異なり、皆がみな雌雄異体。クラゲは生殖する体だ。子孫をつくらないと生きてる意味がない。いかに有性生殖するかというと、体外受精。海は用意された羊水、いや子宮だから。たいていの成熟クラゲは光量を感知して放卵・放精するタイミングがあるが、手の込んだやり方はない。この広くて大きな、流れのある海、同種の雌雄のクラゲはちゃんと出会えているのだろうか。でないと絶滅! それほど深刻でもないか。ポリプがあれば、結婚の失敗は問題ではないから。クラゲは呑気なもんだな。
(著者注: 生物に例外はつきものという、その通り! 管クラゲ類には雌雄同体
のがいるし、ミツデリッポウクラゲは精胞をわたす芸がある; 外洋性の分類群に
ついては問題は深刻なはず、なぜならポリプがないから)


47 クラゲをやめたクラゲ ドリー(1999年2月16日)

普通くらげといえば、やはり大型のめでり、めずるものが
思い浮かぶ。だが、小さいイメ−ジのプランクトンそのものの
かわいいくらげも多い。そんなキュ−トなくらげの中に、
相当よき幸運に巡り合わないと見つからないものたちがいる。
それらが、くらげを止めたくらげだ。彼女等は短命だ。かげろう
の命よりももっと短いのもいる。あわれ、薄命の乙女たちよ。
でも、彼女らの命の意味、意義、つまり子を産めよ殖やせよ海に満ちよ
が果たされおれば、かえって潔い。生き血を貪って生き長らえんとする肉食獣、
バンパイヤヒドラクラゲよりもほんとにかわいい。そんなまっしぐらな
いきざまの彼女等は、生き物の性質をとうに諦めている。
お食事をおとりにならない(ダイエットなぞしない)。
だが、死ぬ前に、ポリプから最後の晩餐を頂くので、心おきなしだ。
母は逞しい。彼女等は進化する。もうクラゲで”うみ”に漕ぎ出すのは止めようと。
女たちは、ポリプの寄生体になったのだ。卵巣になりさがった、
いや、なりあがった! もはや一人でいきるすべもない。
(著者注: 彼氏らよごめん。「彼女/乙女」のところを置き換えあれよ)


48 クラゲを通じての人間関係 ドリー(1999年4月3日)

まがりなりにも1999.1.11に発足して、急速に進化し続けるクラゲメ−ル、確かにアマプロ混合で、今のところ(1999.4.3)老年層は入会していない模様。
ゆっくりとたゆとうクラゲを老人はいみきらうのかな?
若人といえば、男女とも半々の割合でメンバ−のようだ。
で、各人はクラゲへの興味もキャリアも
取り組み方もまったく違っているのだが、きっとそれを 通した人間関係にも興味を抱いているに違いない。同胞愛アイス!?
くらげへの想いや同胞への多角的な関係作りは、今後いろいろと期待できそうで、オフ会も次回がすでにプラニング&調整中という進展ぶり。日本の人口からすれば取るに足らない数で、よっぽどの物好きの微少集団。だからこそ、一人一人の関係を大切に育てねばいけない。一合一会ではなく、一合万会の心がけが肝要。誰しも神様であるまいに、プロも
アマも限定付きのタ−ム。みんなクラゲに対する個性をきらめかせようではないか。


49 リャッシーさんとの出会い ドリー(1999年3月19日)

人生は旅また旅であるが、貴重な経験はそこから往々にして
生まれるものだ。リャスさんの驚愕かつ感嘆した研究との出会い。
オランダで開催された腔腸動物に関する国際シンポジウム会場で
見慣れぬアジア人がいるなとおもいきや、なんとそれが
アンドンクラゲの年齢査定と若いクラゲの遊離月日まで割り出した、
リャスさんであった。感覚器を研磨して出現する縞模様を読んだのだ。
数本ならともかく縞は細かい。まさか、平衡石にそんな年輪が
刻まれているなどとは、クラゲの年がわかるなんて思ってもみなかった。
国際的にもインパクト十分であった。しかも潮汐と関連して、若いクラゲが
生まれているというのだから、皆の興味はますます加速する。二人は話しに
夢中。終には、芸術好きの趣味まであってゴッホ美術館へ寸暇をおしんで
鑑賞に出かけた。接点は他にもあるもので、北大でも学んだ経歴があった。
そんな出会いからのおつきあいのおかげでこうしてこのクラゲメ−ルの
会員になって毎日楽しまさせて頂いている。きっとこのメ−ルから、
さらなる旅が生まれ育つだろう。いや、もう進行中だ。


50 色眼鏡をかけて ドリー(1999年2月17日)

世の中いろんな便利な眼がねがある。遠視や近視の方は
大昔と比べて感謝の日々であろう。最近、実は私は
あるメガネを買った。メ−カ−品なんで、モノスゴ−イ高い。
私は倹約症候群なので、めったに高価なものなど恐れ多くて の貧乏性だが、眼が大切なことを知っているので、ブランド
に涙をのんで手を出した訳だ。そのメガネとはサングラス、
定価2万円以上なり。やれやれ!(もちろん、デスカウントで購入)
世の中、このメガネでばら色には見えてこないが、対向車のライトにもう
眼がくらむことはないのは有り難い。また、強烈な陽射しもなんのその。
文明の利器はさすがだ。高価なだけあって、そら、光量が吸収
されているのだからまわりは薄暗くなるが、色具合は大丈夫だ。
ちょっと人間臭い話を暴露すると、大好きな歌手の井上陽水と
くらげ風流人のチチ松村がサングラスをかけているのにあやかった
ふしもないではない。きっと心理学でいう投影だろうが、
お二人もナイ−ブなのだ。でないと音楽は自分のハ−トが出しにくい。
もっとも見せたがりやさんだと、うけるのだろうが。
笑ってくれるなおっかさん。
ところで、クラゲに眼のあるのとないのとがあるが、そして、分類群
でそうとうな作りの精度に歴然とした差があるのは、クラゲにめのない
ひとの話。まいど、ばかばかしいおななしで、話になってないのを
ひらにご容赦。


51 人間の滅亡について ドリー(1999年2月18日)
52 クラゲを止めそうなクラゲ ドリー(1999年2月17日)
53 クロ−ンの顔 ドリー(1999年2月21日)
54 続・クロ−ンの顔 ドリー(1999年2月22日) 55 続・クラゲを止めたクラゲ ドリー(1999年2月28日)
56 クラゲよ、恐るべき狩人よ ドリー(1999年2月28日)
57 トップニュースとクラゲ ドリー(1999年3月1日)
58 墨を吐くクラゲ ドリー(1999年3月15日)
59 クラゲの祖先はアクチヌラかも? ドリー(1999年3月13日)
60 ビ−ナスの帯 ドリー(1999年3月14日)
61 グル−プの偏り ドリー(1999年3月18日)
62 続・グル−プの偏り ドリー(1999年3月18日)
63 クラゲとサル ドリー(1999年3月22日)
64 クラゲは眠るか? ドリー(1999年2月16日)
65 進化 ドリー(1999年4月11日)
66 インタ−ネットとクラゲ ドリー(1999年4月18日)
67 出会いと別れ ドリー(1999年4月19日)
68 クラゲと水族館とクラゲメ−ル会員の増加
ドリー(1999年4月20日)
69 クラゲメ−ル会員の皆さん、スタンダ−ド飼育観察が
   クリアの暁には自分にしかできない種類のエキスパ−トになろう
ドリー (1999年5月4日)
70 ドリ−の母に捧げるバラ−ド ドリー (1999年5月9日)
71 クラゲに刺された思い出(二話 )
樫の木おじさん・ドリー(1999年4月28日)

[imachan氏の紹介]
72 クラゲが流れてくる... imachan (1999年2月9日)
73 クラゲが寄ってくる imachan  (1999年2月12日)
74 クラゲの壁紙 imachan (1999年3月30日)
75 ヒドラの皮を被った巻貝 imachan  (1999年2月12日)

[moon-jelly氏の紹介]
76 男の涙 クラゲの涙 moon-jelly (1999年2月21日)
77 クラゲ川柳連句 moon-jelly(1999年2月28日)
78 シャボンクラゲ moon-jelly(1999年7月5日)
79 月とミズクラゲ moon-jelly (1999年4月6日)

[☆ヒロ氏の紹介]
80 クラゲとはつかず離れず、微妙な関係
     − jfish ML誕生秘話 − ☆ヒロ (1999年2月11日)
81 クラゲ、ハリウッドへ行く ☆ヒロ (1999年22日)
82 クラゲの曲 ☆ヒロ (1999年4月14日)

[Yas氏の紹介]
83 猫はクラゲの夢をみるか Yas (1999年2月12日)
84 クラゲ簡単飼育法 Yas (1999年4月7日)
85 新しいモノ好き Yas (1999年2月16日)

[ミヤカワ氏の紹介]
86 クラゲクラゲ連句クイズ編 ミヤカワ (1999年2月27日)
87 クラゲの歌「クラゲの一生」 ミヤカワ (1999年4月12日)
88 ゼロから始めるミズクラゲ飼育12ヶ月 ミヤカワ (1999年4月13日)

[chiku氏の紹介]
89 ダスキンモップ? chiku(1999年2月2日)
90 クラゲムシとの遭遇 chiku   (1999年4月5日)

[オウリ太氏の紹介]
91 エフィラ Water Cosmos オウリ太 (1999年2月15日)
92 クラゲのからだ オウリ太 (1999年3月2日)

[綾架るきあ氏の紹介]
93 クラゲの壁紙 綾架るきあ(1999年4月3日)
94 The Blue 綾架るきあ(1999年4月13日)

[pin氏の紹介]
95 くらげを喰うひと pin  (1999年2月9日)

[jelly氏の紹介]
96 クラゲのひとりごと jelly (1999年4月7日)

[蟹座のハンス氏の紹介]
97 クラゲの語源についての第1仮説 蟹座のハンス (1999年4月14日)

[某文化人類学者の紹介]
98 クラゲの語源についての第2仮説 某文化人類学者(1999年3月20日)

[N.Fujiiの紹介]
99 或る夏の思い出 N.Fujii    (1999年7月18日)

「クラゲ賛歌」 リャッシー (1999年3月6日)

2 クラゲの唄(その1)[jfish:4/11,23:20]            
                      リャス&カド(1999年4月12日)
4 クラゲに刺されない術     1999年1月31日
                        リャッシー・上野

 
5 エチゼンクラゲがゆ〜ら,ゆ〜ら  (1999年2月1日)
                    リャッシー・上野

 私は初秋の頃に年に一度舟釣りで海に出ます。朝から夕方まで釣って,殆ど坊主はありませんが,赤い立派なタイを目指して糸を垂れるのですが,なかなか釣れてくれません。しかし,夕方近くには少し茶色っぽいものや,青いものなどでクーラーが一杯近くになります。これは私の腕がよいのではなく,親友の船頭さんが懸命に頑張ってくれるお陰なのです。
 さて,そんなふうに釣りをしていて,ふと視線を水面に落として驚きました。大きな,大きなふたつのクラゲが寄り添うように並んで,私の眼下の,舟の下2,3mの深さをゆっくりと泳いでいます。もう目は釘付けで,しばし声も出ませんでした。傘の幅が1m程,長さが2m近くで,少し青みがかった褐色でした。傘の下は非常に複雑な構造です。それがゆったりと静かに舟の下を並んで通過していたのです。ほんの10秒あまりの出来事でした。
 一方向に強い意志をもっているように,彼らは泳ぎ去りました。彼らの泳ぎは波間を漂っているそれではありませんでした。強い意志を持って,目的を持って彼らは一途におよいでいるように見えました。
 まさに,海の生命の大権現様に出会ったような気持ちでした。

 
6 ダスキンモップ?    築地新 光子(1999年2月2日)
 水族館には時として「珍しい生物がとれた!」という情報が入ることがあります。大抵の場合はよくある生物だったり、たまたまよそから流れてきたものだったりするので、とりあえずどんな生物なのかよく確認しなくてはなりません。ところが電話ではその特徴を説明するのが難しく、また聞いているほうもさっぱりわからない、ということがあります。
 あるとき突然「ダスキンモップみたいな魚が釣れた!」と電話が入りました。それを聞いて飼育係は頭を抱えてしまいました。そんな魚を思いつかないのです。いったいどんな生物なのか?聞けば聞くほどわからなくなります。ある飼育係が言いました。「キアンコウのなかまでは?」写真を見ると確かにモップと言えなくもありません。けれど実物を見ないことにははっきりとしたことは言えません。嘘を教えるわけにはいきませんので、結局送ってもらうことにしました。さて、それが届くまでの間、飼育員室ではいったい何なのか、という話でもちきりです。賭けをしようという話まで持ち上がってきました。みんなの頭のなかにはモップの形をした珍しい魚が泳ぎはじめ、どんどん想像はふくらんでいってしまいました。
 数日後、クール便で氷づけにされた生物が届きました。早速開けて見ると・・・皆さんはなんだったと思いますか?確かにダスキンモップとしか形容できない生物が入っていたのです。残念ながらキアンコウではありませんでした。一目見て魚ではないこともわかりました。実はウミエラだったのです。偶然釣針にひっかかり、あがってきたのでしょう。ウミエラをご存じの方はわかると思いますが、あの砂に埋っている部分がまるでハンディーダスキンモップの柄のように見えていたのでした。皆の予想はすべてはずれ、モップ魚の正体を知った飼育員たちは各々の仕事に戻っていきました。
 それ以来モップを見るとウミエラのことを思い出します。

 

7 クラゲ研究の動機とそのきっかけ    1999年2月4日
                              リャッシー・上野
 きわめて個人的な動機なのです。
 私は小学校と中学校のいわゆる少年期に海水浴をすることが大変に好きでした。夏休みになるのが楽しみで,親や近所のお兄ちゃん達に毎日海に連れてってくれと言っていました。私の誕生日は夏休みの初日の7月20日で,現在では「海の記念日」となりましたが,このことも少しは関係しているでしょうか。
 申し遅れました,そのころの私は福岡市香椎に住んでいて,海水浴ができる海は電車で行ってました。ですから,一人で行くことは出来ません。玄界灘に面した外海の綺麗な海水浴場でした。しかし,海水浴ができるのはお盆まででした。アンドンクラゲが発生して,殆ど海水浴が出来なくなるのです。少々刺されても,泳いでいましたが,やはりあのピリッとする痛みは海水浴どころでは無くなるほど不快なものです。海が大好きな少年の私にアンドンクラゲは本当に恨めしくも憎らしいものでした。また,正体が殆ど分かりませんから,対応のしようもないのが歯痒くて堪りませんでした。これが,振り返って思うとクラゲの研究に就いた動機のようです。
 しかし,憎らしいクラゲをつきとめようと考えても,その思いをかなえる術を知りませんでした。現実は,高校受験と大学受験と目先の目標が大きくのしかかり,クラゲなど頭の片隅にもない時期が続きました。大学に入って,殆どクラゲは忘れてました。今から思うとクラゲをやることと,勉学すること,研究すること,社会にでて給料をもらって生活することと同次元では考えることが出来なかったのです。
 40歳近くになって,研究ができる立場になり,学位論文も一段落して,さて将来の研究をどの様に発展させようと考えるときがありました。その時は「クラゲが出来たらいいなあ」というくらいでした。給料をもらって研究をしている以上は結果を出さなければなりません。その自信が無かったのです。
 近くの漁港をたずねたある夏の日に,漁港の一角が白く濁ってました。よくよく見ると,おびただしいアンドンクラゲの集群でした。そこから数個体のアンドンクラゲを持ち帰り,水槽にいれて観察したのがアンドンクラゲやその後のクラゲ研究の取っ掛りでした。それから,5年ほど経過してやっと学会発表できる結果を得ることが出来ました。
 少年期のクラゲに対する想いから約30年の歳月が,クラゲ研究に着手するまでに要しました。これは私が臆病だったからと思っております。クラゲ研究者の話を聞くと,殆どの方が大学の卒業論文で始められいます。私にはその機会がなかったと言えば,それまでですが,自分で取りかかる勇気がなかったのです。今私は趣味でクラゲを飼育されている方を沢山知ってます。そんな皆さんのなかに若い人が多く,のびのびとクラゲを飼育されているのに接し,その行動力のすばらしさに感嘆してます。

 

8 クラゲの話題性 〜クラゲを研究し始めた裏話〜  1999年2月9日
リャッシー・上野
 私はプランクトンの専門家として25年余り,プロとしてご飯を食べさせて頂いて20年間,プランクトンと付き合っています。とっかかりは,赤潮プランクトンでした。続いて,珪藻プランクトンでした。これらのプランクトンを扱っているときに,時に欲求不満を感じておりました。
 それは何かといいますと,私の周りにはエビ,カニ,魚,海藻,鯨,はたまた海鳥などを研究されている方々がいます。かれらの扱っている生物は一般の方たちが大抵知っているものです。すなわち,一般の方と話題の共通性があります。そしてそれらが殆ど食べられるものなのです。例えば,シャコの話題ですと,「この間,シャコを買って食べたのですが,身が殆ど入っておらず,失敗しましたよ。」,「あ〜,あれはですね,・・・・・」と話がはずみます。また,年賀状などにも粋な作品をさりげなく描けます。これが珪藻プランクトンでしたらば,殆ど話題に共通性がありません。強いて探すと,昔ビスケットに口当たりが良い増量材として入っていたこと,断熱効果材として住宅建材に添加利用されていることくらいなのです。あまり話が弾みません,それどころか四角四面な堅い話になってしまい,興醒めることもあります。何だか,昭和20年代の食糧難に話が発展して,少し暗い雰囲気も感じたりします。
 それが,クラゲだったら本当に青天の霹靂で,「わっ〜,クラゲを研究されているのですか〜,・・・・・」と話題は次から次へと限りなくあります。世間とのつながりが容易に認められます。このMLのように一般の方と話題を共有することが出来ます。話題も何だか軽く,冗談も飛び出しやすく,人間関係までポジチブに発展するような気がします。
 研究ですから,勿論話題性は副産物ではありますが,やはり話題性が豊かな方が楽しいものです。私がクラゲを研究し始めたのは正直な話,そんな内緒の動機があったようです。ですから,私は以前無口だったのですが,最近は少しおしゃべりになってしまいました。

9  水母の生き方 −クラゲの生残戦略− 1999年2月8日
                          リャッシー・上野
 
10 クラゲが流れてくる... 今 泉 洋  (1999年2月9日)
 私が学生(修士)時代を過ごした日本海側のとある大学の実験所には、海上に浮き桟橋が作ってありました。私は暇なときには時々浮き桟橋の縁に腰掛けて、潮の流れに乗ってやってくるクラゲを見ていました。もちろん、いつもクラゲがやってくるわけではないですが、条件が良い 時は次から次へとクラゲがやってきます。
 一番多いのはミズクラゲでした。大きいのや小さいのが流れてきます。 「流れて」はいても、皆しっかり泳いでいます。たまに笠の直径が30cm位もあるやつがいてびっくりすることもありました。半透明の、文字どおりゼリー状の頼りない体をしていますが、その中にはちゃんと筋肉があり、笠を動かす原動力となっています。ゼリー状の筋肉... ほとんど海と同化した存在は私には不思議であり、なんとなくうらやましくもあり、そんなことを思いながら徒然なるままにクラゲを見ていたのでした。
 アカクラゲもやってきます。赤い縞々の粋な笠から毒のある繊細な触手を長く長く伸ばして泳いでいます。悪戯をして、水面から笠を指先でつっつくと触手がたちまち短く縮んでしまいます。そのままにしておけばまた触手が伸びるのですが、大抵はそうなる前に流れて行ってしまいました。
 夏の一時期にはアンドンクラゲがやってきます。四角ばった傘を活発に動かして泳いでいます。触手は4本しかないのですが、さすがに毒が強そうなのでイタズラはせずに見ているだけでした。
 そうそう、クラゲではありませんが、クシクラゲも流れてきます。ミズクラゲよりも多いときもありました。野球のホームベースやラグビーボールみたいなもの、チューリップの花を平たくしたようなやつなどがいました。光の当たり具合で、水面からもクシクラゲの特徴である櫛版がきらきら光って動いているのが見えました。
 浮き桟橋からはクラゲの他にも、海中の藻場の中を泳ぐ小魚や海老などを見ることが出来ました。でも浮き桟橋でぼんやりしているときに眼に入ってくるのはクラゲの類でした。あのころは時間がずいぶんゆっくり流れていたような気がします。時間だけはクラゲと同化して流れていたのかもしれません。


11 クラゲによせて(jfish:0311)    ドリメジュ (1999年2月9日)


12 くらげを喰うひと(jfish:0316)   pin   (1999年2月9日)
クラゲについてインターネットで情報を漁っていましたら、
「中華のクラゲサラダを英語では "ゴム紐サラダ" という。」との文章がありました。 私はまだクラゲを食べたことがありません。ナマコもホヤもありません。
「骨」のない生き物を食べるのってなんだか恐い。イカや貝が限界です。

この冬から三浦海岸の傍に住んでいます。
都心から1時間ほど離れただけですが、空の色が違う。
街なかの夜空って、雲のない夜でも靄(もや)で紫がかって見えませんか。
こちらでは、夜空は漆黒です。それに、空が広い。
夜中コンビニにアイスを買いに行く折、海岸沿いの駐車場を歩く、お向かいの
千葉の街や、イカ漁の船の漁り火や、満天の星が見える。良いところです。
三浦海岸は、風を使うスポーツをする人には、とても恵まれた土地です。
週末ごとに風を求めてたくさんの人が三浦海岸を訪れます。
残念なことに、毎週風が吹いてくれるわけではありませんが。
風を待つ間に、釣りをしたり、素潜りをしたり。
でも、暇なときはやっぱり暇。
友人は、暇が高じたあまりに、ミズクラゲを齧りました。
「浜に打ち上げられているの見てたんだけど・・・どんな味がするのかな、と思って。」
砂に腰を落として座り込み、両掌でクラゲを口元まで抱え上げて振り返ったのを見たときには、
行灯の油を嘗めているろくろ首を見た気分。
ミズクラゲは「塩気のあるナタデココ味」だそうです。

これもウェブで見た話ですが、昔カナダで大量に押し寄せるミスクラゲに閉口して、塩漬けに
して食用クラゲとして輸出しようとしたそうです。
でも、当地のアジア系の方に味見してもらったところ、口にあわなかったのでプロジェクトが
中止になったとか。
一層のこと、乾燥させたりせずに、生のまま食品として使ってはどうでしょう。
低カロリー・高栄養で、しかも柔らかい食感。最近の食べ物の流行にぴったり。
いえ、私は食べませんけれど。

13 夜明けの歌(jfish:0355)      ドリメジュ  (1999年2月10日)


14 男の涙 クラゲの涙[jfish:0693]  moon-jelly (1999年2月21日)

 先日の日曜日、家族そろって見ていたテレビで、視聴者のハガキが読まれて
いました。

「 いつも楽しく拝見しております。
 さて、近所のスーパーでのことです。
 ウチの子供(3歳)は、最近だんだんわがままになってきて、買い物に行くと必ず
 アレを買って、コレを買ってと、だだをこねるようになってきました。
 だけど、ここで甘やかすと将来この子の為にならないと思い、可愛そうですが
 いつも言う事を聞かないように決めています。
  その日もレジに並んでいるとき子供がうるさくしてて、周りの人に申し訳ないと
 思っていましたら、前の方がレジが終わって立ち去るときに、私に向かって一言
 「頑張ってね、負けないでね。」と声をかけて頂いたのです。私は嬉しくなって・・・          」

 コレを聞いて私、うかつにも涙が出てしまいました。
家族がいたので、何食わぬそぶりでトイレに立ってごまかしたのですが、40歳を過
ぎると涙腺も弱くなるようです。
お涙ちょうだいのドラマやご対面番組などは、全然平気なのですが、不意をつか
れました。

 皆さんは、クラゲも涙を流すと思いますか?
私はクラゲが餌を食べるときに出す、ネバネバした分泌物が、クラゲの涙のように
思えてなりません。
もしそうだったら、何と慈悲深い行為でしょう。

 皆さん「いただきます」を言っていますか?
「いただきます」を言う本当の相手は、お母さんでも、お父さんでも、農家の皆さん
でもなく、ましてや戦地の兵隊さんでもありません。
 これから食べる食材に宿っていた「命」に対して言うのです。

♪お米だーって、野菜だーって、果物だーってー、みんな みんな 生きているんだ
 ともだちなんだー♪
    ↑ 
   ココは「二部合唱」でお願いします。

 これから私も夕食です。・・・それでは
「いただきまーす!」

15 クラゲに会って(jfish:0387)    ドリメジュ  (1999年2月12日)

16 クラゲとはつかず離れず、微妙な関係 (jfish:0381)
     − jfish ML誕生秘話 − 平山 博文 (1999年2月11日)
中学生の頃、私は父の仕事の関係で広島県呉市に住んでいた。
かつては軍港として、また戦艦大和を建造した造船の町として有名であった町
である。(因みに宇宙戦艦ヤマトの第一回目に、ヤマト誕生の由来として登場
しているのだが...ご存知だろうか?)。
当時は野球で頭が一杯のどこにでもいる野球少年。そのチームが遠征試合をす
ることになった。遠征先が同じ呉市内の長浜中学校。
当時は知る由もなかったのだが、そう、あの微塵子と水母とJazzで有名な坂田
明氏の母校だったのだ。
その校庭は海に面しており、グラウンドの端は海と接する防波堤。
壁を越えたホームランは全て海に吸い込まれ、回収不能となる特異なグラウン
ドであった。
勝敗は...記憶に無い。が、弱小チームだったので勝てたはずが無い。(都
合の悪い記憶は抹殺されている...)多分、「今日も負けちゃったな..」
とトボトボと帰宅の途に付いたに違いない。

その後転機が訪れた。
父の出張で、東京に来ることになったのだ。
そして就職した先が神奈川県藤沢市。今の会社に就職が決まり、配属を決める
新人研修が終わる頃、ここへ勝手に決められていたのだった。(一番近い蒲田
工場へ希望を出していたのにもかかわらず..)。
実はこの勝手な会社の選択が、再度クラゲと出逢う大きなきっかけになった。
藤沢勤務..江ノ島..。程なく江ノ島水族館へ足を運ぶことになったのだ。
そして、ついにクラゲと再開する日がやってきた。
イルカを見るつもりで持って出かけた筈が、あの有名な「クラゲファンタジー
ホール」にとりつかれることに。このとき持っていたビデオカメラに収められ
たクラゲ画像は,即ホームページへと送り込まれたのであった。

その後、ホームページの更新も訪れた水族館の魚が中心となり、クラゲのこと
を忘れかけていた 1998年の大晦日。
何の気無しに、Internetの検索サイトへ入力した「クラゲ」の文字が大きな出
会いとなることになった。どうして急にクラゲのことを調べたくなったのか?。
今もって自分の謎の一つだが...。
よく思い出してみると、画像だけであまりに中身のない自分のサイトに何か
まともなコメントを付けたかったのかもしれない。

さて、ここで検索にヒットしたのがリャッシー上野さんことリャッシーさん
こと...(一体ハンドル名はどこまで変化して行くんでしょう?)..水産
大学校の某先生であった。
そして、その正月はクラゲメールの往復。
さらに気付いた頃には、ML開設の段取りが...。
おや?、今考えてみるとリャッシーマジックにかけられ、催眠術で操られて いたに違いない。
いまだかつて無い忙しさの仕事の中で、普通ならこんなことに手を出せるはず
がない!!。しかしリャッシーマジックのマインドコントロールは続く。
仕事の合間に(仕事をサボっているとも言うが) ML開設の手はずを整え、気
付いたときにはjfishのMLができあがっていたのであった。

後はご覧の通りである。
あの、もしかして、ひょっとすると、gooでも、 infoseekでも、 yahooでも、
AltaVistaでも見つからない..ということはクラゲのメーリングリストは日
本でここだけなのだろうか?。

17 新・わたしはクラゲになりたい(jfish:0394)
    脳の無い気ままな風流なくらげへの讃美歌です
                   ドリメジュ (1999年2月12日)

18 猫はクラゲの夢をみるか(jfish:0399)
                   酒井 康志 (1999年2月12日)
クラゲを飼育して、はや2ヶ月
飼い始めた頃は、ただ水槽を覗いてはクラゲの安否を確認するだけ
とても、クラゲを見て心安らぐなどとはほど遠かった
でも、今は
餌を与えると、まるで果物が入ったゼリーのように
傘からでる足を組み替えて、まるで私を誘うように
優雅に水槽の中を上にいったり、下にいったり
私は時間を忘れてしまう場所を見つけた様な気がする

最近、猫が水槽の前にじっと座っているところを目にする
彼女も私と同じ気持ちになっているのだろうか

19 クラゲが寄ってくる...(jfish:0413)今 泉 洋  (1999年2月12日)
 ある日、実験所の人がヒラメの稚魚を採集するために集魚灯を
焚くというので、私も見物することにしました。夜になり、浮き
桟橋から集魚灯を海面直下に降ろして点灯すると、暗い海の中で
そこだけが明るくなりました。その日の潮の流れは緩やかで、
ほどなく小さなゴカイの類や甲殻類(エビみたいなやつ)が集まっ
てきました。続いて半透明のシラス(イワシの稚魚)や小さな魚。
あれれ、イカの子供までやってきたゾ。...なんだありゃ? うわ!
ウミケムシだぁ... とかなんとかやっているうちに集魚灯の周りは
生き物でにぎやかになってきました。ヒラメの稚魚もやってきました。
採集する人は作業をしていますが、見物人達は呑気なものです。

 それらの生き物に混じってクラゲもやってきます。アカクラゲです。
集魚灯を点けた時にはいなかったのに、どこからやってくるのか、
触手を1m近くも伸ばして、潮の流れが緩やかなので四方から灯りを
目指して何匹も寄ってきます。暗い海から触手を長く伸ばしたアカ
クラゲがひたひたと寄ってくる図は、なかなか神秘的な、でもちょっと
恐ろしげな光景なのでした。

 当然のことながら、集魚灯に集まっている小さな生き物達は、
寄ってきたアカクラゲの長い触手に捕らえられてしまいます。
アカクラゲにしてみれば灯りを目指して泳いできたおかげでお腹
いっぱい餌を食べられるわけです。灯のある所に行けば餌がある、
とアカクラゲが考えるわけはないのでしょうが、なかなかうまい
やり方だなぁ、と妙に納得してしまいました。

 ところで、灯りがない普段の夜はアカクラゲ達は海の中で何をして
いるのでしょうか。海の底の方で集会をしているのでしょうか... それとも
月明かりや星明かりを頼りに夜の海を散歩しているのかな...

22 ポリプに若返るクラゲ(jfish:0485) ドリメジュ (1999年2月14日)



23 人生が二度あれば?(jfish:0495)  ドリメジュ (1999年2月15日)


24 クラゲのSEX(jfish:0495)    ドリメジュ (1999年2月15日)

25 エフィラ Water Cosmos  三宅裕志 (1999年2月15日)
こすもすの花をちぎって水面に浮かべてみてください。
エフィラそのものです。
世の中にはさまざまなデザインの生き物や製品がありますが、ぱっと見て美しいと思
うものは、案外エフィラのような形をしたものが多いような気がします。以前、何か
のデザインのコンテストで大賞をとっていた人のデザインもエフィラそっくりでした。
東京シネマの「マリン・フラワーズ」では、機能的なものは美しいということを言っ
てましたが、生き物のデザインを見るといつもこのフレーズを思い出します。

また、5年くらい前まで、鹿児島の与次郎が浜というところにマリンパークと言う小
さな水族館があったのですが、そこには、ミズクラゲをはじめ鹿児島湾で見られる腔
腸動物が展示してありました。そこの、キャッチフレーズの様なものが「海に花が咲
いたとおもったら、ぱっとクラゲになって泳ぎだした。」というものがありました。
クラゲは植物で言えば、花にたとえられますが、機能的にも形態的にも本当に花です
ね。泳ぐ生殖体です。


26 クラゲをやめたクラゲ[jfish:0541]   ドリメジュ (1999年2月16日)



27 クラゲを通じての人間関係[jfish:4/3, 5:10] ドリメジュ(1999年4月3日)


28 新しいモノ好き[jfish:0559]    酒井 康志(1999年2月16日)

クラゲを飼うようになってから、いろいろな人に
「クラゲ飼ってるんだー」なんて言ってます
でも、「ふーん、変なの」という返事しか返ってきません
クラゲ飼う事って変なのかな?

義母(嫁の母)が私の自宅に来たくてしょうがないとの事
何故?
孫の顔を見に来たいの?
いえいえ、違うんです なんでもクラゲを見たいんだそうです

以前から義母は、私の事を「新しいモノ好き」な人だねぇ
と言っているそうです
私に言わせれば、十分義母も「新しいモノ好き」だと思います
だって、見たいって言ったのは義母だけですよ
どうせなら、飼ってみます?

29 クラゲは気持ち悪いですか?[jfish:0584]  リャッシー(1999年2月17日)

30 クラゲ、ハリウッドへ行く [jfish:0721}
                    平山 博文(1999年22日)
-*-*-*- message for jfish -*-*-*-

クラゲを今まで以上に世に認知してもらい、子供から大人まで興味を持っても
らうために何をすればよいか?。
優秀な人材がクラゲの研究に携わってもらうために。
それには、まず子供の頃の教育から取り込まなければならないだろう。「大人
になったらクラゲの研究をするんだ!」と夢見る子供達を育てるために。
誰もがジェット機のパイロットになる夢を思い描くように。
そのためには..まず世界中で一気に人気者にしてもらえばよいではないか!。
そう、まずHollywood映画にクラゲをデビューさせよう。
世界初のクラゲが主役のHollywood映画で。

-*-*-*- JFISH STORY -*-*-*- 前編 -*-*-*-

注:ディズニー+コメディー映画の雰囲気に浸ってから読み始めて下さい

アメリカ合衆国、サンフランシスコ湾。ここに、ひと(クラゲ)のいいだけが
取り柄のクラゲ(ミズクラゲ:思いっきりいい奴なんだけど、運がない..ジ ムキャリーあたりに演じてもらう)が住んでいる。
餌のブラインシュリンプを求めて、ただ波間に任せて漂う日々。たまに見つけ
た餌の群も、不良クラゲの一群(アカクラゲ)に横取りしてしまう。

ある日、この湾で航行する観光用の客船が沈没する事件が発生する。そこに乗
り合わせていた女性(人間:メグライアン)を、必死の思いで助けた。
ここで、クラゲ界では禁じられているはずの人に恋してしまう。
(この辺りまでは、コメディー路線。ここから急にシリアスタッチになる。)

この事件を動物とヒトの輪廻転生を司る天使が見ていた。
天使はその勇敢な
行為を見て人間になり、恋をすることをかなえてくれる約束をしてくれた。
だが、その約束を使う筈だったのだが、さらに船舶事故が発生し、今度は男性
の命を助ける助けなければならない事態に遭遇してしまう。その男性は皮肉に
も、メグライアンの恋人であった!。
命を助けるために、良心に従ってその願いを使ってしまうか、やめるべきか、
迷う jellyfish(ジムキャリー)!!。

後編に続く...


31 クラゲのからだ[jfish:1072] 三宅裕志 (1999年3月2日)
いま、脳死心臓移植が問題になっています。なんだかヒトの体も機械みたいです。ク
ラゲには胃はありますが、心臓をはじめ、脳、腸など人には必要な臓器が全く見当た
りません。それなのに人と同じようにものを食べて消化、排泄し、何かから逃げる行
動をするなど、人にとっても基本的な機能を同じく持っています。あんなに単純なの
に不思議です。原生動物もたった一つの細胞で生きているのです。どちらが高等なの
かわからなくなります。
実をいうとクラゲは脳も腸も心臓も持っているのです。クラゲを飼っている人はよく
わかると思いますが、クラゲに餌を与えるとクラゲはいっぱい胃の中に餌をほお張っ
て、傘の拍動が少なくなって下に沈んでしまうという経験はないですか? あれは、ク
ラゲの食休みなのです。体全体の機能をある機能にしているのです。餌を取るときは
クラゲは体全体が口の役目をして餌を胃の中に集めます。次はクラゲの体全体が胃に
なっているのです。そして消化が進むと次は腸になります。このとき、クラゲは再び、
盛んに拍動をするようになります。拍動することにより水管の方に消化された餌を送
り、体中に栄養分を送る助けをしているのです。また、拍動は体液の循環を促進しま
す。このときは、クラゲ全体が心臓の役目を果たしているのです。また、脳はどこに
あるかというと、クラゲ全体が脳なのです。自然界にあるさまざまな刺激を体全体で
感じ取り、それに対する反応をしているのです。これらはポリプの場合も同様です。
いつもお腹いっぱいでいるポリプは、いつも体全体が消化器官になっていてあまり移
動しませんが、おなかがすいたポリプはどんどん移動します。また、出芽をしている
ときもほとんど移動しません。
くらげは、ヒトのようにいろいろな臓器を持っていないのでさまざまなことを平行し
て処理することが出来ません。だからひとつひとつ、あるときは胃になり、また腸に
なり、新しい命をつくる母になるのです。生き物の体はうまく出来ています。ほんと
に無駄がない。

32 クラゲクラゲ連句クイズ編[jfish:0966]    宮川 (1999年2月27日)
戯れ句ですが、クラゲの名を読み込んでみました。

隠題(かくしだい)1句
    風甘く桜月下に散りゆかん

物名(もののな)3句
    沖に浮かぶ外つ国の夢過ぎ止まん (4種)
    はるか見ゆ憂い隠してマリア像 (5種)
    迎え火を髪赫くした娘や笑ひ (7種)

  正解は下記
     隠題
        アマクサクラゲ
     物名(上から)
        オキ、カブト、ユメ、ギヤマン         カミ、ユウレイ、クシ、テマリ、ゾウ
        エビ、カミ、アカ、クシ、タコ、ヤワラ、ヒ
33 クラゲ川柳連句[jfish:0971]     moon-jelly(1999年2月28日)

  根を延ばし 増えるポリプの たくましさ

  ゆらゆらと 命の花束 ストロビラ

  ねずみ算 それがどうした クラゲ算

  ひらひらと モミジのように 舞うエフィラ

  ポリプ見て これから出たとは 思うまい

  メテフィラは 俺はクラゲと 自己主張

  口腕は 手なの口なの あんよなの

  連綿と 太古の記憶 ミズクラゲ

  プラヌラを 離して還る 母の海
                       月水母

34 リヤスさんとの出会い[jfish:1523] ドリメジュ(1999年3月19日)

35 クラゲの壁紙[jfish:3/30,18:30]  今 泉 洋 (1999年3月30日)

クラゲの壁紙を作ってみました。一応ミズクラゲのつもりですが、細かい
点についてはかなりいいかげんですのでご了承ください。実物では口腕は
ほとんど見えないことが多いと思うのですが、これを書かないとなんだか
クラゲに見えそうになかったので口腕も書きました。
色については、半透明な感じを出すために色々やってみたのですが、技術
的な問題により(腕が悪い、とも言う...)、一部を極く薄い水の色で塗っ
ただけにとどまりました。






36 クラゲの壁紙[jfish:4/3, 14:58]  綾架るきあ(1999年4月3日)
なんとなくデスクトップ用の壁紙を作ってみました。
ジェリーフィッシュレイクに見たてて、タコクラゲとミズクラゲです。
大した資料もなしに1時間ほどで作ったのでヘボヘボですけど、かなり縮小したら
なんとか誤魔化せたカンジです。(^^;
細かい部分はともかく、雰囲気で楽しんで貰えれば嬉しいです。
ちなみに冬は使用禁止です。(笑)



37 クラゲムシとの遭遇 [jfish:4/5, 0:00]  chiku   (1999年4月5日)

ある時,閉館前の水槽の前に座り込んで眺めていたら,サボテングサから
まるで延縄の様な細い糸が流れてました。(なんじゃこりゃ?)と思っていましたが、
またある時,海岸動物図鑑を見ていたら,載ってました(こいつだ!)。(クラゲムシ?
けったいな生き物がいるものだ!!)と思いました。毎日がこれだから生物の世界は
私を魅了してやみません。相当にびっくりした私はそのあと「クラゲムシって知って
る?」と聞いてまわりました。いやあこれを見つけて名前付けた人もすごいと思いま
した。

今日はアサガオクラゲ(?)に遭遇。
なんとこの世界はこのようにすばらしい生き物たちであふれているのでしょう。
明日もまた、すばらしい出会いがありますように。

38 月とミズクラゲ[jfish:4/6, 21:20] moon-jelly (1999年4月6日)
 以前見たテレビで、パラオ諸島に有る「ジェリーフィッシュレイク」を紹介
していましたが、おびただしい数のタコクラゲが太陽の光を求めて押し合
いへし合いしている様は、凄い迫力で圧倒されるモノが有りました。
日が沈むと今度はミズクラゲが月光に集まるプランクトンを求めて、水面
に上がってきましたが、圧倒的な数のタコクラゲのパワーに比べ、あまり
にもか弱いミズクラゲと、夜空に光る満月とを上下二つにカット割りした画
像はとても印象的で、moonjellyという英語名に強く納得してしまいました。

 満月と言えば「オオカミ男」や「ジキル博士とハイド氏」など、満月になる
と変身して凶暴になる話が有りますが、このイメージはまんざら根拠が無
い訳ではなさそうで、色々な方面の人がデータを取って研究しています。
 例えば、ロバート・エドワーズという人が、株式市場では新月と満月に株
価が下がり、上弦あるいは下弦の月の時に株価が上がるという統計結果
を出していますし、産婦人科では満月時に出産する妊婦が増えるらしいで
す。(現在では陣痛促進剤を使っているのであまり変わらない)それに外科
では、手術の際満月の方が出血が多くなるらしいです。
 犯罪の研究が進んでいるアメリカのデータによると、満月に凶悪犯罪が
増えて、逆に半月に精神科救急室の外来患者が増えるとのこと。
以前、新聞にも載っていたのでご承知の方も多いでしょうが、兵庫県警
交通部の調べで、半月の頃に交通事故が増えて新月・満月に最も減少
すると有るのは、半月時の精神作用のせいかも知れません。
 この様な現象は、月の引力の影響で体内組織の緊張と緩和が起きて
無意識な興奮状態になるせいなのではないでしょうか。

 英語で月はmoon の他にluna とも言いますが、形容詞のlunatic には
「月のような」の他に「発狂した」「凶暴な」という意味もあります。 
moonjelly(ミズクラゲ)は、それとは逆に何の意思も無く、ふわふわと漂
っているだけですが、案外私は月の精神作用のせいでクラゲ好きにな
ったのかも知れません。


39 クラゲのひとりごと[jfish:4/7, 0:21] Jelly   (1999年4月7日)

俺がここ(待合室)に来てから一年が経った。最初はとても変な
気分だったよ。何せ、今までいたのは広い海の中、水槽もそうだ
し、人間なんか見るのも初めてだったし。海からすくいあげられ
る時にちらっとは見てたけど。
捕まえられた時は、もうダメだと思ったよ。だって、でかい仲間
から、捕まったら料理して食べられるぞって聞いてたから。でも
ちょっと違ったみたい、ここに来て一年経つけどその気配はなさ
そうだし。餌はほとんど毎日、1回だけだけど決まった時間にく
れるし、居心地悪くなってきたら、水は換えてくれるし、夏も冬
も水温は一定だし。ただ体はだいぶなまったかな。
海にいたころは、波に揉まれながらどこまでも行ってたもんなあ。
最初は、狭くて落ち着かなかったし、緊張もしてたんで見る余裕
なかったけど、1ヶ月位してからかなあ、水槽の中からやつらを
観察し始めたのは。こいつら、足を食事じゃなくて移動に使って
るのには驚いたね、しかもたった2本。
初めはみんな「何これ?」っていう目で俺を見てやがった。
こっちも同じだけど。思わず「じろじろ見んなよ!」って言って
たけど、慣れてきて冷静になると意外とみんな好意的に見てくれ
ている感じがするのに気付いたんだ。特に子供、クラゲも人間も
子供はいいねえ、純粋で。おかあさんが終わって帰ろうする時、
「まだ帰らない!」って、水槽の前で泣く子供。「また来いよ。」
って言うと、きょとんとして帰っていったのには笑ったね。
みんなに共通しているのは、俺の方を見てるうちに顔っていうの
表情?、あれが柔らかくなってくるんだよな。えっ?そりゃわか
るよ、毎日何十人も見てりゃ。でも、何故か笑顔で来る人ほとん
どいないんだよな。それで気付いたんだけど、ここはどうも病院
の待合室らしいんだ、どおりで笑顔の人が少ないはずだ。
たまに笑顔で帰って行く人がいると俺もうれしいね。思わず
「お大事にっ!」って、言っちゃうよ。悲しそうな顔をした人が
水槽を覗き込んだ時は、ゆっくりと宙返りして見せたりもするん
だ。結構、喜んでくれるよ。まあ、ただでおまんま食べさせても
らってる分、その位はサービスしないとね。
最近は、仲間が増えてきているらしいんだ。カミさん、ウリさん
、カブトさん、チョウさん、ギヤマンさん、アマクサさんにアカ
さん、でもここは暖かいから涼しい2階にいるらしく、まだ会っ
てないんだ。会って挨拶くらいはしとかないとな。俺、今じゃ一
番の古株だから。
最近、気になるのは体重が減って縮んできてる事なんだ、少しづ
つ。一年経つからなあ、俺も年かな、食も細くなったし。まあ、
天寿を全うするまでは、ここでせいぜいのんびりと、病んだ人達
の目を楽しませて、心をなごませてあげるよ。
人間界じゃ、いわゆる「ヒーリング」っていうやつ?
主人もそれを望んでるようだし。おっと、みんな帰っていなくな
ったから、そろそろご飯の時間かな。ほら、来た来た。たまには
違ったもんも食いてえけどさ。贅沢ばかりもいってらんねえさ。
じゃあな、また。

40 クラゲ簡単飼育法[jfish:4/7,11:13] Yas (1999年4月7日)
私の飼育法をお教えします
クラゲを飼育するには色々な機材、水質、薬剤など難しい事
たくさんありますけど、私はそれほど詳しくありません
私より詳しい方がいらっしゃいます
でも、私の浅い経験からでも何か得たモノがあるのです
それをお教えしましょう

では、何をするかです
まず、クラゲを見て下さい

ダメダメ、ただ見るだけでは駄目です
ほら、こんな風に
じーっと、そしてうっとりと、
うんうん、トローンとしてきましたね

ほら、時計など見ないで!

そそ、そんな感じで.......
どうです?

何か見えてきませんか?

そう、それが見えた時には、
あなたの水槽に綺麗なクラゲ達が舞っている事でしょう


41 クラゲの歌「クラゲの一生」[jfish:4/12,12:47]
                   宮川竜太 (1999年4月12日)

  親と離れて天涯孤独
  どこへ行くにも波まかせ
  泳げプラヌラ繊毛の限り
  無効分散おそれるな

  たどりついたる約束の地も
  その日のご飯は潮まかせ
  育てポリプよ触手をのばし
  今日も一日待ちぼうけ

  しかたがないよ食物連鎖
  食う食われるはツキまかせ
  せめて出芽で仲間を増やせ
  向こう三軒みな兄弟

  まちにまってたこの日がきたぜ
  凍える冬の星まかせ
  ストロビラ化だエフィラを出すぞ
  七つの海が呼んでるぜ

  運よく育ったクラゲ一匹
  子孫を残すも風まかせ
  へたな鉄砲も数打ちゃ当たる
  産めよ増やせよ地に満てよ

  この世にクラゲと生まれたからは、
  なにからなにまで運まかせ
  きっと明日もいいことあるさ
  なんせご先祖みな強運


42 The Blue Fairy [jfish:4/13,15:43] 綾架るきあ(1999年4月13日)

ところで、今回はるきあさん初エッセイに挑戦です。
仕事で疲れている方、ジ○ージア代わりにどうぞ。(笑)
ちなみに文章書くのニガテなんで細かいことは気にせんで下さい。
雰囲気さえ出てればいいのサ。(´ー`)┌

*-*-*-*-*

  真っ青な空の下
  今日もボクは波にゆられる。
  行くあてなんてなにもない。
  ただ波に乗って、風にまかせて、
  ぷかぷか浮かんで目を閉じる。

  ほら、キミも目を閉じて。
  力を抜いて。風を感じて。
  そしたら目を開けた時には
  周りが何だか変わってるかも。
  そんなヒマないなんて言わないで
  ボクらは生きることがしごとだよ。
  そんなにぱそこんに向かってちゃ
  キミの頭がひからびちゃう。
  こんなに天気がいいんだから
  外に出て、波にゆられて。

  ほら、キミの頭がふやけてきた。
  だんだんキミの体も
  波に洗われて透明になってくる。
  空の色がちゃんと透かせるようになったら
  キミも立派なクラゲだよ。

  旅の支度ができたら
  頭の傘を3回揺らして
  ボクと一緒に目を閉じよう。
  きっとステキなところにいけるから・・・

*-*-*-*-*

ちなみにボク=クラゲで、キミ=クラゲになりたい人(笑)です。
最初はカラータコクラゲの予定だったんだけど、ちょっと予定変更して透明なク
ラゲのどれかってことにしました。
やっぱちょっと表現おかしいけど、クラゲ気分は味わえました?
 
43 ゼロから始めるミズクラゲ飼育12ヶ月[jfish:4/13,20:44]
                    宮川竜太 (1999年4月13日)
最初の条件
  1.プラヌラから産卵まで、生活環をひとまわりさせたい
  2.お金を掛けずにやりたい。出来れば、一銭も!
  3.ヒーターは使うがクーラーは使わない
  4.60センチ水槽、できれば30センチ水槽を使いたい
  5.手間は極力かけない
  6.通年飼育

 

  ビン、シャーレの容器、可能なら小型水槽、ろ過装置などを用意する。
  ピペットなど小物も用意しておく。
  プラヌラを採集する。またはすでに飼育している人からポリプを譲り受けて
  も良い。
  ポリプはひたすら育て、増やす。
  購入する人工海水、ブラインシュリンプエッグなどは少量でもよいが、予算
  がゆるせばまとめ買いした方が経済的。
  盛夏:
  うまず、たゆまず、ポリプの管理をつづける。
  特に高温対策に注意する。クーラーの効いた部屋に置く、一日中空調のきい
  た職場などに隠しておく、など。
  時々気晴らしにマミズクラゲを探しにいくのもよいが、水槽購入に先がけ、
  掘り出し物探しや、家族への根回しなど準備することは多い。
 
初秋:
  ポリプが充分に増殖し、貯金も充分なら、一部のポリプをストロビラ化させ
  る。
  秋口なら冷蔵庫の野菜室を利用してみる。
 
秋:
  エフィラ育成
  小形容器、エアポンプ等を用意。
  人工海水、餌などはこの時点でまとめて購入する。
  技術的に困難な時期で失敗もあろうが、くじけずストロビラ化から繰り返
  す。
 
晩秋〜翌年春:
  メテフィラ育成〜成体クラゲ飼育、鑑賞
  貯金をはたいて、60センチ水槽とろ過システム、照明などを購入。
  ろ過システムはクラゲ用に細工するか、専用のものを用意すること。
  ヒーター、サーモスタットなど保温装置も購入する。
  水槽にゆったりと泳ぐクラゲを鑑賞し、半年間の苦労を癒す。
 
翌年・初夏:
  クラゲとはお別れの時期がくる。
  ポリプの老化を防ぐため、可能ならば採卵し、新たなポリプのストックとす
  る。
  夏が越せないことが分かっている若いクラゲは、設備を持っている人にあげ
  るか、採集場所に返してやる。
  クラゲ水槽は空になるが、秋以降のために空回ししておく。
  秋になったら、またストロビラ、エフィラから始めてもよし、自信がついた
  ところで、他種のクラゲにチャレンジするもよし。

44 クラゲの曲[jfish:4/14,8:46]    平山博文 (1999年4月14日)
先日,何気なくケーブルTVを見ていたら、何と
「クラゲ」という題名の曲を歌っているバンドがありました。
曲自体はごく普通の感じでした。

早速CDの検索サイトで調べてみたところ、他にもありました。
一番題名に惹かれるのは、水母のブル−ス(バッファロ−・ド−タ−)。 これって一体どんな曲なんでしょう?。

  1 海月      (BAKUFU−SLUMP,1990)   2 9月の海はクラゲの海(ム−ンライダ−ズ,1993)
  3 月夜の海月 (光氷櫓,1996)   4 ビックラゲーション (坂本龍一,1996)
  5 くらげの恋 (フォートリップス,1997)
  6 水母のブル−ス (バッファロ−・ド−タ−,1998)
  7 クラゲ (SMILE,1998)
  8 My Jellyfish (Gontiti,199?)

 クラゲの曲ってまだ歴史が浅いようですね。

 また,我々のjfishオリジナルソングも忘れてはなりません。付録のCDで鑑賞
して下さい。
  1 クラゲの唄「僕の答え」     作詞:リャッシー,作曲:?
  2 クラゲゆらゆら         作詞:カド&リャッシー,作曲:?
  3 クラゲの一生          作詞:宮川竜太,作曲:?

45 クラゲの語源についての第1仮説[jfish:3/17,16:55]
                    中島邦雄 (1999年4月14日)
クラゲの語源について、ひょっとして興味おありの方に一言。
『知っ得 動物のことば語源辞典』(編者:日本漢字教育振興会)によりますと、
クラゲの語源は:
 この動物には目がないといわれていたことから、暗そうなさまをいう「暗
 (くら)げ」とも、色が黒いので{黒(くろ)げ」からともいい、諸説
 ある。
と、なっています。何せ発行所が(財)日本漢字能力検定協会とあり、い
かにも偉そうな名前だし、政府のお墨付きのようですから、いい加減な説
ではないようです。
 しかし,「諸説ある」とのことなので、ここに言われていることは、話の
種くらいにはなるのではないでしょうか。
なお「暗げ」、「黒げ」の「げ」ですが、これは「〜のような」という意
味だと思います。例えば、山口県岩国市には「いなげ」という言い方が あるのですが、これは「変な」という意味で、私は子供の頃、よく人から
「お前は、いなげなやつじゃのう」と言われたものです。


46 クラゲの語源についての第2仮説[jfish:3/20,11:52]
                某文化人類学者(1999年3月20日)
 このクラゲの語源についての仮説を書かれた某文化人類学者は本MLメンバーの友人である。ここに本人の同意を得て匿名で掲載した。

某文化人類学者曰く:==========

さてクラゲのこと、広辞苑をひいてみました。ご指摘通り古語なので
すね。なるほど古事記の起源神話で「クラゲただよう」などとあるそ
うです。

「ゲ」はケに通じるのでしょう。当然、毛なのでしょうね。、
古語と言うことなら、捧げ物や食物を表すケとも関連するでしょう。
クラは細かい物をからめるなどの意味の「繰る」にあたるのでしょう か。「繰る」+ケというような類推が成り立つかもしれません。
 ケという言葉の説明は長くなるかもしれません。気(ケ)、毛など
に通じます。気(ケ)がれとかは派生語です。ケを毛髪の意味にとる
と、人間が成長を止めた後も、爪などと同じく、成長を続ける生命の
横溢した(充実した)状態を危険視、異様視したのだと思います。
 食べ物としてのケは、記紀神話で神々に食物を提供する女神で、須
佐之男に殺害されたのち、身体から稲、麦などを生んだとされる、古
事記ではオオゲツ媛のゲ、日本書紀ではウケモチノカミのケも同様の
ことを表しています。
 食物としてのクラゲは、日本列島の歴史以前、どのように利用され
てきたのでしょうか?記憶に間違いなければ、中国料理に干し物をも
どし、味付けして前菜などに出てきますよね。
=========================


47 ヒドラの皮を被った巻貝[jfish:4/22,0:49]
                    今 泉 洋  (1999年2月12日)
臨海実習のとき、小さなイソギンチャクみたいなものが表面に
びっしり付いた巻貝を採集しました。これはカイウミヒドラだと
教わりました。カイウミヒドラは巻貝の表面にびっしりと付着して
いるので、貝殻の表面は見えません。まるで巻貝がヒドラの皮を
被っているみたいでした。

さて、場面は変わって...(実は同じ場所ですが)
銚子の海岸を散歩していたら妙なものを拾いました。直径3センチ
くらいの茶色の巻貝みたいなモノなのですが、貝よりずっと軽く、
殻が革のように弾力性があり、さらに表面には、痛くはないけれど
一面に短いトゲトゲが突き出ているのです。
最初のうちは何だか見当もつきませんでしたが、図鑑をめくって
いるうちにそれらしいものを見つけました。

「イガグリガイウミヒドラ」....... (う〜む、そのまんまだ...)

革質の皮を持っているウミヒドラの仲間で、ヤドカリが背負って
いる巻貝の表面に付くんだそうです。ちょっと深めの所にいるので
生きている姿は見難いみたいでした。で、面白いのは、革質の皮の
部分がヤドカリの成長に合わせて延びていくのだそうです。ヤドカリ
にしてみれば、成長する家を手に入れたことになるわけです。

なんだか話がうますぎると思ったので、確かめてみることにしました。
渦巻きに沿って皮を剥いていけば貝殻が出てくるはずです。
最初は手でパリパリと剥いて行くことが出来ますが、渦巻きの元のほうへ
進むとやり難くなってきました。ピンセットを動員しましたが、最後に
ピンセットでも剥けなくなった小さな皮の固まりが残りました。
この部分は堅く、確かに内部に何かが包まれているようです。

この先どうするか、しばし思案の末、火であぶってみることにしました
(良い子は真似をしないで下さいね)。
ピンセットで摘んでライターの火でしばらくあぶると、皮は燃え尽きた
ようです。が、真っ黒になってしまって余計なんだか分からなくなり
ました。なんのこれしき、と今度は指先で摘んでハブラシでゴシゴシ....

...そして、その黒い固まりは小さな巻貝の形になりました。焼いたり
こすったりしたので色などは分かりませんでしたが、とにかく確かに
最初は巻貝の貝殻の上に付着していたことが分かりました。
イガグリガイウミヒドラがどうやって生きている貝とヤドカリが入って
いる貝を見分けるのかはわかりませんが、その日は生き物の世界の
不思議をほんの少しだけ自分で確かめることが出来て、なんとなく
うれしい一日でした。


48 クラゲに刺された思い出(二話)[jfish:4/28,14:24](1999年4月28日)
                    樫山嘉郎・久保田信

瀬戸臨海実験所周辺海域にはクラゲ類が豊富に見られる。特に
大型のものは私たちと接触することもあり、ちょっぴり苦い経験
を2つ紹介。

昭和38年、SCUBAを覚えた年、樫山が実験所に勤務して
2年目のこと。水族館の展示材料採集のために実験所の
前の番所崎の海へ潜った時のこと。直径30cmほどの乳白色のクラゲ
に寄り添うパイロットフィッシュ発見。うまく網で掬った。
歓んだ拍子も束の間、クラゲのしなやかな手が
顔にべっちゃり巻き付いた。後の祭り。顔と首が即、腫れ上がり、
いたいかゆいことでこれ以上のものはなかった。1カ月後、なんとか
直ったが、顔が変形したのはゆうまでもない。
今となってはそんななつかしいユウレイクラゲもここでは
少なくなった。それはいいことなのか、何か悪い前兆なのか?

久保田が実験所に平成4年に赴任して、生まれて初めて生きた
カツオノエボシに出会った。春一番にのって打ちあがった。
図鑑で見たよりもブル−で誠に美しい。風任せ、波任せの漂流クラゲだが、
打ちあがるとは情けないやつだな。そんなことをするようでは、
種が絶えてしまうよ、頑張らないと。でも、ここでは毎年それほど多数が
打ちあがらない。御任せではないのかもね?
打ちあがって少し干からびたカツオノエボシに触れてみた。
わかっちゃいるけど止められない。やっぱ、来ました、鈍い痛み、
電気がビリビリ走るほどではなかったが、ひどく腫れ上がらなかったのは、
小型個体を選んだことがよかったかな?もうこれっきりの経験としたい。


49 シャボンクラゲ[jfish:4/28,14:24] moon-jelly(1999年7月5日)

皆さん、今度の休日に「シャボンクラゲ」を作ってみませんか!
え?新種のクラゲじゃないですよ。
「シャボンクラゲ」とは普通のシャボン玉と違って、大きいサイズの
シャボン玉の事です。(勝手に名前を付けました)(^^)

【用意するもの】
精製水(コンタクトレンズ洗浄用)  1リットル
粉末ゼラチン            5グラム
液体洗剤               280ミリリットル
ガムシロップ            10ミリリットル 
ラム酒              10ミリリットル
炭酸水                20〜40ミリリットル 
針金(クリーニング屋で貰うハンガー etc.)
毛糸、又は靴ひも
洗面器

【溶液の作り方】
60℃位に沸かした精製水に粉末ゼラチンを入れて溶かします。
冷ました後に液体洗剤、ガムシロップ、ラム酒を入れます。
洗剤を入れすぎたと思ったら、何故か炭酸水で薄めます。
泡立てないようにかき混ぜながら1時間ほど煮ます。

【シャボンクラゲの作り方】
例:ハンガーを丸くしてから、丸い部分の針金に毛糸か靴ひも
等を巻いて溶液が染み込み易くします。

なるべく湿度の高い曇りの日を選び、溶液を洗面器に入れて
子供を引き連れて近所の公園に行きます。

後は2つ3つ作れば公園の中にいる子供が全員集まります。
次に、そのお母さん達が集まります。
これで溶液が無くなるまで、あなたはスターです☆

我が家のマンションの隣は高校で、その隣が大きな公園です。
元は日産自動車のテストコースでしたので、大きな原っぱです。
はじっこに遊技物や野鳥の森、公民館、雑木林が有り、とても
気に入ってます。
その公園でシャボンクラゲを作ったのですから大変な騒ぎでした。

夏だったので湿度は高かったんですが、天気が良すぎて直径
1メーターのものは出来ませんでしたが、60〜80p位の物は
コンスタントに出来るので皆んな大喜びです。

ゆっくりと風に流されて表面に浮かぶ光沢は、まるでウリクラゲ
のようです。
手袋でそっと触るとポンポン弾みます。  

50 或る夏の思い出[jfish:7/18,13:50] N.Fujii (1999年7月18日)

 夏がくるとふと昔の思い出に浸ってしまう。同窓会の案内が来たり、クラブ
OB会から手紙が来たり、夏休みに友達と会う約束をしてしまうせいか、ある
いはTVで宮崎アニメをするせいか・・(「魔女の宅急便」は自分が小学校6
年生だったな)・・・・・・・・・とにかく、ぼーっとしているとその世界に
はいってしまう。
 毎年この時期になると漁業学科(現海洋生産管理学科)の1年生が学校の前
海で実習を行う。これを見るとまたある一つの思い出がよみがえってくる。
 あれは確か自分が小学校低学年の頃のことだ。兄と2人である臨海学校に参
加した。その臨海学校は主に海での泳ぎを指導するもので(それだけではな
かったと思うが、泳ぎのことばっかりと覚えている)、行くまでは楽しく泳ぎ
を教えてくれるものとばかり思っていた。しかし、そこはまるで海軍兵学校
(?)。満潮時に泳ぐし、干潮時にもわざわざ深いところで泳ぐし、地獄だっ
た。とういのも、あのころ自分は5mも泳ぐこともできなかったのだ。それ
で、人一倍恐怖心が強かったのだと思う。早くも1日目から恐怖だった。その
臨海学校を主催していた彼の教育は後に問題となるのだがそれはおいといて、
これが5泊6日続くと思うといきた心地がしなかた。さらに、朝6時に「軍艦
マーチ」で起こされることで、震え上がってしまった。
 5日目には記録会が行われた。スタート地点は80m沖の船の上。泳げな
かった自分は順番の最後のほうで、突き飛ばされるようにスタート。着水して
すぐにおぼれる。助けは来ない(周りはちゃんとみていたのだろうが、パニッ
クでわからなかった)。必死に犬かきしてみるが、海水が口に入りすぐにおぼ
れてしまった。沈んで行く間、「ああ、海藻が綺麗だな。このまま死んでしま
うんだ」って。しばらくすると、2個体のミズクラゲが現れた。「ああ、おむ
かえだ」と思いながら、ぼーとクラゲを見る。クラゲたちは傘を動かしてどん
どん水面にあがっていく。そうするうちに底に足が着く。「なんとか水面にあ
がれたらな・・・」あがっていくクラゲを見ながらそう思う。そのとき頭をよ
ぎった考えは「底を蹴ってジャンプすれば水面まで届くのでは。」即実行に移
した。その時点で息が限界に達していたのだ。底を蹴飛ばすとどんどんクラゲ
の方に近づいていった。クラゲを抜かし、やっとのことで水面に到着し、息を
する。このまま、飛び跳ねて行けば陸地に着くなと思うと、元気がてた。泳ぎ
もせずただ、跳び続けたのである。ふと周りを見渡すと、いつの間にかクラゲ
だらけになっていた。その頃は知識がなかったために「刺される」と思い。必
死に進み続けた。そして数分後、やっとの事でゴールの桟橋に到着した。
 あのときのクラゲは何だったんだろう。「変なものいるで〜」と集まってき
たか、あるいは応援してくれたのか。そんなように考えるとほほえましい。
 その後、私の泳ぎの方は、小学校4年でプール25m、5・6年では平泳ぎ
や背泳ぎが出来るようになった。しばらくは海で泳ぐのが怖かったが、今では
平気になったし、海洋生物学という海に関係する学問に脚を踏み入れている。
あの臨海学校も笑い話に出来るほどの思い出となった。只一つだけ未だ嫌いな
ものがあって、それは、「軍艦マーチ」である。恐怖の一日が始まることを告
げていたあの歌だ。おかげさまでといってはなんだが、あの曲がかかっている
パチンコ店には入れない(今時かかってないか)。いいんだか悪いんだか・・
・ ・・

           リャッシー (1999年3月6日)
「クラゲ賛歌」

 あの宝石のような輝きがいい
    時に,オパールの息づき
        真珠のゆらぎ
        青磁器の思慮深さ
    君はそれ程までに神秘です

 あの波打つ拍動がいい
   一定律躍動の安心と
      全身運動のけなげさ
   円と直線の運動のまどろむ錯覚

 あの透明な体がいい
   秘密もなく,恥じらいもなく
   水に溶け込んでいる 清潔さ

 あのゆるやかな泳ぎがいい
   かき乱すことなく
      悪びれもせず
   君はいつでも悠然としている

 あの柔らかな体がいい
   傘から触手,そして口腕へと移る
     柔軟な動き
   君の体には警戒のこわばりはない

 あの虹のシグナルがいい
   生きていることのあかし
     控えめな自己主張
   私は君の存在を認めています


51 色眼鏡をかけて[jfish:0577] ドリメジュ(1999年2月17日)

52 人間の滅亡について[jfish:0597] ドリメジュ(1999年2月18日)
先の見えた課題にいちゃもんはつけたくないが、人間はきっと
滅亡する。それは、クロ−ンでないから。そして、あまりに
複雑すぎる脳と原始的本能の葛藤でコントロ−ル不能、神の
みわざにあるはずがない。地球は、進化によって出現した
あわれな猿の惑星なんだ。
その点、クラゲは共食いもなく、平和に同じ物同士、差し障りなく
手にてをとりあいわしないが、暮らしている。ポリプの群体なんて
まさに助け合い集団。管クラゲもそうだな。ああ、有性生殖で
親とはまったく違う子供が育つ楽しみ、じゃあない苦悩は
人類の悲劇だ。大体、雄とメスがあるのだって、神様はおかしいよね。
クロ−ンにしておけば問題なかったのに。クラゲたちを昔、昔 お造りになられて、無性生殖に手をくわえたのが、失敗だったね。
神様だって、薫陶が出来なきゃ、りっぱにみえそうな鉢でもぶちわる
じゃないか。

53 クラゲを止めそうなクラゲ[jfish:0637}
                   ドリメジュ(1999年2月17日)
第1集で、クラゲの姿形さえ微塵も残さず、生殖巣なる
ポリプ寄生体に進化した”クラゲ”もあることを書いた。
進化が漸進的に起こるのか、一気に飛躍するのか意見も多々あるが、
ことクラゲの進化に関する限り、ドリ−は漸進的と推定している。
それは、クラゲの体制がステップバイステップでモデイファイして
いるのがみてとれるからだ。で、「クラゲを止めそうな」クラゲはどうイメ−ジされるのだろうか。
事実は小説より奇なり。
このようなクラゲの体は、遊泳力もある普通の体に一見すると
見える。だが、獲物を捕らえる強力な触手がいっさいない。
さらには、口や口柄も退化していることが多い。そうなのだ。
りっぱな成熟クラゲとして生殖巣は熟しているが、
栄養器官が退化しているのだ。よって、非常に短命。命のすべてを
有性生殖にのみ捧げる。これは相当機能的だ。
私のあっためている研究テ−マをこんなとこで、暴露して
しまう。先取権をあきらめた訳ではないが、この退化成熟クラゲが
第1集で紹介したベニクラゲのように、もとのポリプにもどれるか。
ベニクラゲはいわゆる普通のクラゲだ。両者のいろんなレベルでの比較により、
永遠の命の謎をとく秘密の扉が開くような気がしてならない。

54 クロ−ンの顔 [jfish:0708]    ドリメジュ(1999年2月21日)
先にクロ−ン万能説を説いた。人間の未来もこれで平和が
もたらされるのかもしれない。だが、昔からいうではないか。
氏より育ち。いかにクロ−ンといえど、育ちの相違でクロ−ン戦争
が起こることを懸念しないわけではない。
知り合いに双子の方がいるが、一方を知っていて、
では他方と同じように付き合えるかというとそんなことはできっこない。
地球の環境が多様なからだ。
そして、人間の興味もそれ以上だから。よくみると、どこか違う
双子かなだし。
ところで、クラゲは体制が簡単だから、どの個体がどのクロ−ン
かは、まったくわかりそうもない。もちろん、これは、形態的にみた
ことを考えているのであり、未来にはケミカルに感知できる装置が
できるだろう。小型の精巧な装置を体にちょっとあてると
遺伝子配列をすべて瞬間的によみとり、クロ−ンドリ−101だと
か認識番号を示してくれるだろう。そんな時、おこるべくして
おこるミュ−タントが突如として生じた場合、どんな反応をおこすのだろう。
いや、そんな進化の基盤はおこさぬような社会が到来しているのだろうか。

55 続・クロ−ンの顔[jfish:0720]  ドリメジュ(1999年2月22日]

るるる−、るるる−、お−、危険信号だ、全員集合、
そうなんです。ミュ−タント出現、くろ−んどり−101が
死亡しました。生存クロ−ン全メンバ−、直ちに、すべての
シゴトを中断し、ミュ−タント攻撃に出動、出動、出動、
あ−*、クロ−ン505がやられました。探波が消えました。
あ−ああ−、くろ−ん401と33が死亡です。今回の
ミュ−タントは強敵です、注意、注意、
時は2222年、地球人はあの有性生殖を一時フリ−ズ、クロ−ン化に
よる平和国際社会を形成した。これで、スム−ズにすべての責務
が私情によらず、画一化され、文字どおり、平和理に進行している
ようにみえた。
だが、地球はすでに人間の手では解除できないほど、複合汚染
されていたのであった。この予期できないファクタ−が
クロ−ン人間にミュ−テ−ショオンを引き起こし、狂暴な
異生物、別種の”ヒュ−マノイド”が出現したのである。
武器よさらばのいっそやさしいクロ−ン人間は、悪の化身の
ヒュ−マノイドにフィヒジカルにも脳のつくりにも残念ながら
おとっていた。もはや、絶滅が近くなったのである。
指数関数以上に、異常なスピ−ドで増殖する強敵にもはや
なすすべもなくなった、希望が消えたその時だった、それが
おこったのは。
                   つづく

56 クラゲの不思議な魅力[jfish:0741] リャッシー(1999年2月22日)
59 連句


60 続・クラゲを止めたクラゲ[jfish:0999]
                   ドリメジュ(1999年2月28日)
先のエッセイで紹介した「クラゲを止めたクラゲ」のことだが、
彼女の体は卵を産み落としたらもう生きるのを止めるということだった。
なんともはかない、でも合理的な、恐ろしい言葉、自然の節約。
でも、人間はエントロピ−の法則に対抗する不思議な動物だ。
ひょっとしたら、これが神の存在を作り出している(?)原動かもしれない。
クラゲを止めんとするこの短命で成熟した小さなクラゲには、
筋肉はどのように発達しているのか気になってしかたない。
拍動をきりすてないのは、せめてものidentityを保つ為か?どうせ分散は
たいしてできやしないから。
ところで、普通のクラゲではなぜ成熟したら、生殖後死亡するのだろう?
ドリ−の経験だと、たった一回の放卵で死亡するものは実は少ない。何度も
できるだけ多数回試みる種類が多い。でも、筋肉が衰えるからもう息も
絶え絶えになるのか?間細胞とやらがアポト−シスかなんかで機能
せんようになるのか?
なぜ、神様はポリプのように、そのままの姿で永遠に生き続けるクラゲを
作られなかったのだろう?

61 クラゲよ、恐るべき狩人よ[jfish:1003]
                   ドリメジュ(1999年2月28日)

恐るべきは 汝 クラゲよ 容姿端麗なだけに
華麗な毒花 海月草より 生まれ出ずる末裔よ
罪無き幼い命を惜しみなく貪るものよ
太陽を食しては生き得ぬのか
毒針を潜ませて 恐ろしき狩人よ 汝 クラゲ

63 トップニュースとクラゲ[jfish:1052]    ドリメジュ(1999年3月1日)
昨日(1999年2月28日)から、マスメデイアが揃って臓器移植
を報じている。それに関して思い出したのは、数十年前の日本初の心臓移植。
驚愕・衝撃の現実となった。一夜明けて今回も臓器移植が実施・成功した。
医学の進歩はどこまで進むのか計り知れない。戦前と比べ日本人の寿命が倍になった
ことからも人間の明日は文字どおり日に日に明るい。
ところで、クラゲたちの世界に医者はいらない。再生おてのもの。
体の一部からでも個体が復帰可能。事故や捕食者に食われて体の大部をなくしても
へっちゃらだ。人為的だが、ばらした細胞からでも元にもどれる。
まるで、SFに登場する生き物そのものだ。そんなクラゲと我々をつい
比べてしまう。

64 花粉症と環境ホルモンとクラゲ[jfish:1103] リャッシー(1999年3月4日)


65 「荘厳なバトンタッチ −鎮魂歌なんて無用です−」            [jfish:1155]  リャッシー(1999年3月6日)

 晩秋の浜に打ち上げられたミズクラゲはまさに力尽きた姿です。数日以内に
彼らの体は水に帰るでしょう。しかし,彼らの体は朽ち果てても,彼らは確実
に次世代にバトンタッチをしています。また,彼らの体はただ単に水になるの
ではありません。水と砂に棲む無数のバクテリア達の貴重な食べ物となり,そ
れから珪藻,ハマトビムシ,貝,カニ,ゴカイ,サギたちの多くの生き物の食
べ物としてバトンタッチされていくのです。役割を終えたミズクラゲ個体の大い
なる無駄は荘厳なバトンタッチをとおして生態系で活用されるのです。
 泳ぎが遅いゆえに幾多のクラゲ達は潮流や海流に流されて行きます。流れ着
くところの殆どは厳しい環境で,殆どのクラゲ達は力尽きて死んでいきます。
しかし,その中のほんの一握りが耐え生きながらえ,そこに子孫を残すことが
あります。その営みは非常に頼りないもので,砂浜に描いた指絵のように跡形
もなく波が洗い消すことがあります。漂着したほんの一部がその地に適応し,
子孫を残すでしょう。新天地です。クラゲ達の分布はこのような祖先達
の無数の屍の上に築かれたものでしょう。荘厳な生命のバトンタッチです。
 彼らは繁栄の神話を信じて生きているのでしょうか。そうではないような気
がします。彼らの生活は大いなる生態系への奉仕なのです。食べる,産む,死
ぬ,はぐくむは次世代と生態系への荘厳なるバトンタッチなのです。
自然の生態系を生きるクラゲ達に鎮魂歌は無用です。彼らの死は生態系を通
して生へとバトンタッチされているからです。このような生命システムのなか
で,クラゲが迎える終焉は苦しみや痛みを伴うものではないはずです。晩秋の
渚に打ち上げられたクラゲの屍を見て,悲しんではならないのです。その悲し
みは自然を征服したと思い込んでいる傲慢な人間達の感傷に過ぎないからです。
あなたも次世代と生態系にバトンタッチをするでしょう。その時に死は貴方
をやさしく包んでくれるはずですから,ご安心下さい。鎮魂歌など無用なはず
です。だって,誰を恨むわけでもないし,死は受け入れやすいものですから。

66 真っ赤に染まったアンドンクラゲ リャッシー(1999年3月7日)



67 砂浜を真っ青に染めたギンカクラゲ [jfish:1241]
                            リャッシー(1999年3月11日)


68 クラゲの祖先はアクチヌラかも?[jfish:1285] ドリメジュ(1999年3月13日)

第1集で「クラゲに出会って」というエッセイを書いた。
このクラゲなるヒトの定義の詮索はともかく、クラゲが
どのようにこの世に進化してきたのだろうか。
イギリスのこの道の大家が昔いいアイデアを出した。
ドリ−はそれがいたく気に入って、若き悩み深き大学院時代に
そんなことで頭を痛めていた?のだが、同じ事をひらめく
ことに驚嘆し、院生主体の自費出版雑誌「系統と生態」
に投稿した懐かしき思い出がきらめいた。
その考え方は、やはりふたりの研究のやり方が生活史の解明
を主眼としていたので、さもありなんであったのだ。クラゲたち
の一生にはさまざまなヴァリエ−ションがある。ある分類群は
必ずポリプという定着時代、無性世代がある。しかし、外洋で
全生活段階を浮遊ですますほんとのクラゲもいる。ふたりは
このホンマノクラゲに注目した。その若いときの姿はどうなんか。
それはくらげのようなちがうような、それでイギリスの俊才は
アクチヌラというクラゲにあらずポリプでもないミニュチュアの
クラゲ型幼生を命名し、そんな祖先がおったことをクラゲへの
進化も海の底におちればポリプへの進化も一石ニワトリだったわけだ。
その真偽のほどは知らないが、クラゲの進化うんぬんというと
必ず顔を出す説である。
すべてアイデアの源泉には知識の泉が必要だ。それとなぜなぜという
無垢な問いかけ、なんの利益も算段もなく、ひたすらに真理を求める
情熱が熱源だ。


69 ビ−ナスの帯[jfish:1300] ドリメジュ(1999年3月14日)
連想ゲ−ムじゃないが、これがクラゲの一種だと答えられる
人は多くはあるまい。ビ−ナス誕生の絵画をみても、彼女の帯が
くらげ??まあ、いぶからず、美しき妖精を想像されよ。
妖精がなにかをまとっている、天女の羽衣ではあるまいに、
みえざる妖精に帯はいらないはずだが、なんて野暮なこと
はちょとおいておき、このクラゲ、タダノくらげではない。
普通のクラゲが刺胞動物門なら、ビ−ナスの帯は有櫛動物門に
属する。両者は昔、腔腸動物門としていっしょの分類群で
あったが、今や決定的に別れてしまった。で、ほんとの名前が
「オビクラゲ」、ドリ−は「オビクシクラゲ」にかねがね
変えたいと思っており、和名に先取権はないのでこれが
定着すればより正確になりまぎらわしくないと考える。でも、クシクラゲ
のイメ−ジがこの種にはない。クシクラゲといえば風船型の
カブトクラゲや、やや扁平なウリクラゲがすぐ思い浮かぶのだが、
オビクシクラゲは透明な帯状の体となっている。そして、クシクラゲ類
の中では、筋肉質で泳ぎがとってもうまい。くねくねと細長いきゃしゃな
からだを舞い踊って、逃走する。驚くことに、このオビクシクラゲの
若いときの体はご先祖様と同じだ。つまり、フウセンクラゲ型、なんのこ
とはない、まるいころころした、しかも一対の長い触手をもった
普通のクシクラゲである。これが大人になるとこうも変化するものかと
目をみひらかざるをえないほどの改革だ。なんでこうなるのと
ドリ−にきかないでほしい。海の妖精、ビ−ナスに尋ねたいとの
人間の想いがこんなロマンチックな名前の由来に違いない。和名は英名
を単に訳しただけだ。

70 クラゲが呉れた世界[jfish:3/17,18:19]
                   リャッシー(1999年3月17日)
71 アマチヤ研究者へのメッセージ[jfish:3/18,14:26]
                   リャッシー(1999年3月18日)


101 墨を吐くクラゲ[jfish:3/15 10:15]  ドリメジュ(1999年3月15日)

軟体動物のイカやアメフラシが墨を吐くのは良く知られているが、
クラゲの墨はきは信じられない方も多いのではないか。クシクラゲ
にそんな芸達者なものがいる。ドリ−は2度そんな光景に出くわした。
イカの墨をみたことおありだろうか。南紀白浜には春から夏によく
アオリイカをみかけるが、かれらが直接墨を吐くところや吐かれた
墨を海岸で見れる。かれらの墨はダミ−で、黒いかたまりを影武者のよう
に出現させ、本体はあっというまに姿をくらますのだ。アメフラシの方は
逆に墨流し方式、サラ−とした紫の墨を煙幕のようにたれ流す。イカのように
すばやい行動は不能なかれらならではの目くらまし法だ。
で、われらがクラゲの墨はどうか、ドリ−がみたのは沖縄本島瀬底島
と日本最西端の与那国島の2個所で2種のクシクラゲである。最初の体験は
初めての出会いで、興奮を覚えた。報告例のなかった種であったので
学会誌に記録した。後者はすでに日本でも外国でも報告済みである。
いずれにしろしょっちゅうお目にはかかれないようで、あの驚きは忘れられない。
か弱きクシクラゲにソフトタッチするやいなや、シュワ−と吹き出すヨ−ドチンキ
色の煙、何度も繰り返し吹き出す。写真にもなんとかおさめた。成分や
その効力は未知だが、広い海の中でかれらも身を守るべく努力しているのだ。
透明な体から吹き出す色付きの煙、めくらましでもダミ−でもなく、それは
いやがらせのおどしの方式に違いない。

102 グル−プの偏り[jfish:3/18 8:41]   ドリメジュ(1999年3月18日)
種の定義を信じるも信じないも形態の多様性が厳として人間が
区別できているのは確かとすると、クラゲたちの分類に
大きな偏りがある。それは何か?強力な刺胞で、人も殺される
ので有名な箱虫綱(=立方水母綱)たちがマイナ−な存在であること。
世界でたった20種程度しか種分化していない。20でもこれを
多いとみることはちょっとまってもらう。箱虫綱にたいして、
親戚筋の2群では、鉢虫綱がその約10倍、ヒドロ虫綱だと
クラゲを遊離しないものを含めて100倍以上、まったく
クラゲ世代のない花虫綱でもゆうに200倍はこえる。
クラゲの機能はまさに有性生殖のためだから遺伝子の交換と
分散が有効にできればクラゲを多彩にするのは効果があるのだ。
それなら箱虫綱はこの生物としての基本的なことが弱いの
だろうか。
ここで進化を溯ってほしい。みんなもともとは
たったの1種だったのが正しいとすると、それが強力な
神のような存在で全能であればなんも進化してあれやこれやと
試行錯誤することもない。とすると花虫やヒドロはかよわき、
努力家なんかといとおしく、また姿形を変えて生き続けよう
とする逞しさがみえてくる。
そうだったんだ、箱虫たちはすぐれた存在だったのだ。
生きた化石だとか遺存種だとかレッテルを貼って、
太古から変わらない保守的な生物を人はあなどりがちだが
みかたをかえればまったく逆の立場となる。


103 続・グル−プの偏り[jfish:1508]   ドリメジュ(1999年3月18日)

何がまずもって偏っているかというと、刺胞動物の中の花虫綱の生き方だ。
もっともよく種分化したのは確かだが、クラゲの世代をまったくつくらなかった。
イソギンチャクやサンゴあるいはウミトサカやウミキノコでおなじみ
の分類群。単体で巨大になり、魚のクマノミさえ住まわせる
イソギンチャク類がいるとおもいきや、石のような骨格を形成し、
巨大群体となるイシサンゴ類。海の底に生きるものだ。
これらいわゆる花ポリプに比べて、微少極まりないのが、
箱虫綱のポリプ、自然界からはまずはみつからないだろう。
既知の例は少ないが、みな単体である。しかも、数少ない触手の先に
たった1個の刺胞を装填しただけの肉食動物。しかもクラゲになるときは
、おなじみの鉢虫綱のポリプのように体の一部をちゃんと残しておく芸当はしない。
つまり、”完全変態”。箱虫綱といえば、凄腕のクラゲと思ってはいけない。
ポリプという子供時代がなんともひよわいのだ。このため、花虫綱など
他のすべての仲間から進化に遅れをとったと考えられる。アキレス腱
はあるものだ。
ところで、進化はもともと矛盾から成り立っている。生き物は元来保守的で、
遺伝子さえも忠実に複製するのが常だ。人間の親子だって目に明らかなのは確か。
なのに同じ仲間でもなんで偏りをもつほど変化しないといけないのか。
同族あい争わぬとすれば、敵は予測もつかぬプレデ−タたち。クラゲもポリプも凄腕の
かれらといえど上には上がいる。化石に記録されなかった主人公も実は膨大かもしれぬ。
 
104 漂うことへの憧れ [jfish:1564]
   −クラゲへ,ある底棲生活者から−  リャストナイ(1999年3月20日)


105 連句  [jfish:1553]              リャストナイ(1999年3月20)

106 クラゲとサル[jfish:1602]      ドリメジュ(1999年3月22日)
骨を抜かれた例の御伽噺に関わる話しをするのではない。この二つの分類群に
世界に広がった共通の性質があるのが常日頃不思議に思うドリ−。
海と陸での一生、まったく月とスッポンの姿形の相違があるのに両者は世界の覇者!
おとなしいサルたちは今や地域に閉じこもりがちだが、それに比べ
驚嘆すべきは人間の移動能力。原始人もびっくりの現代の粋を集めた
ジェット機使用能力はともかく、世界中で人が住んでいないところはない。
地上を分割して国家を形成し、大分け3品種が、
ご先祖様を同じくして分散してきた結果だ。そして仲間のサルたちを自分の国へ見世物に
引きずって来る。こうして仲間のサルたちは好むと好まざるを得ずして広がりゆく現代の
バイテクならもう自然の本来のすまいはわずらわしい。
これに対して、自身の移動能力はわずかだが、地球のさまざまな流れに乗り、
長大な時間をかけてクラゲも世界中に住む。クラゲのようにどこへいっても必ずや
存在する大型プランクトンはそうざらにはいない。海岸や港、
はたまた沖合いの外洋でプランクトンネットを引いてみるがいい。
それはそれはいろんなクラゲが取れている。もしとれないところがあったら、それは
ポリプに姿をかえて漂泳しているのだ。他の生き物の腹にはいっているのかもしれない。
クラゲとサル、存在様式も生き様もまったく違えど世界中に広がったツワモノ。
こんな強者の共存を許す地球のキャパシテイが他の覇者も含めて
限度を超えないといいのだが。今やサル人間の手の届かないところは希少。
食べ、排泄し、産み殖えてゆく各々のサイクルのネットワ−クがどっかで プッツンしてドミノ効果が現れないように。

107 クラゲは眠るか?[jfish:0557] ドリメジュ(1999年2月16日)

自問自答、へたな考え休むに似たり、かもしれないが、まあ、ちょっと
眠たい方、眠くない方、お付き合いを願いたい。
結論からずばり述べる。クラゲに睡眠は必要ない。なぜなら、彼らには
脳がなく、記憶もないし、勿論、夢も見ない。浮遊性なので、海中で体の
重さを頑張って支える必要も無いので、疲れも知らない。夜も昼も活動を
しているはずだ。その活動は、餌取りであり、呼吸であり、排泄であり、
循環であり、生殖活動であり、長生きへ向かう筋肉運動なのだ。
ハチドリのように、四六時中、食餌せねばならない慌ただしさはなく、
流れのままに悠然とたゆとうのである。
まてよ、流れに乗っている時は
触手を縮め、傘を広げてパラシュ−ト型で休息しているが、この時は
眠れるチャンスか? でも、寝入ってしまったら流れがなくなった
のをどう感知するのだろう。あれれ、疑問が湧いてきた。回遊魚のように、
遊泳をゆっくりにして、泳ぎながら眠っているんじゃないか。とにかく、
人間のようには熟睡する必要に関しては、疲れを知らない体で、脳のないクラゲゆえ
身に付けていないだろう。ドリメジュのトレ−ドマ−ク、サカサクラゲが脳裏をかすめた。
彼らは普段は泳がないので、例外だからちょっと考えないでおこう。
クラゲに発信機をつけて、行動を調べる夢が浮かんだ。超小型の
精密機械をちょっとピアスにして、衛星で、クラゲ君の軌跡を追求しよう。


108 今朝の海は[jfish:4/6,9:48]     リャストナイ(1999年4月6日)


109 進化[jfish:4/11,6:15]       ドリメジュ(1999年4月11日)

昔からの習慣はときとして頭をもたげるもの。それも
多忙なときに多いのは、転位行動なのだろう。
「進化は変更だ」と当たり前のことを自分なりになぜか納得した。
多分、このところ実習でいろんな多様な海洋生物を次々とみて、
学生達とも、またちょうどその時に来所されておられた
寄生性コペポ−ダの系統分類学の第一人者のHo先生に
有益なお話を伺えたことが引き金になっている。
変わらない性格をもった生き物が変わってゆく、あてにならぬ
突然変異を持ち出さなくとも、たしかに有性生殖で誕生した
新しい発現がその可能性を試されている。
生き物たちに、”もうこれで完成だ”ということはない。恒に
変遷していく定めだ。
ところで、自分自身もずいぶん変わったゆくのに気づくのは
幸いなのか。地図さえない旅、これは人生だが、設計図は
傷めたことはないが、組み込まれたコメンザルアダムの
なせる業なのか?
ヒトゲノム計画の完了が待ち遠しい。クラゲゲノム計画は
何時の日か知れねども、早く来るはずだ。進化の謎を究明したいのは
人間のル−ツによせる想いが絶対にそうささざるを得なくなっている。
そのような行動は、実は既に組み込まれたものだから。
すべては御手の上の出来事。くらげのようになんもかも透き通そう。
でも反抗したい。深みにはまって黒い部分、そうベ−ル、
神秘のベ−ルははがしたくもはがされたくもない。


110 マミズクラゲの観察ノート 1999年1月29日
                    リャストナイ・上野

111 クラゲも時にはベジタリアン?  1999年1月31日
                        リャストナイ・上野
 皆さんは,クラゲは完全な動物食だと思っておられますよね。じつは,植物プランクトンを食べていることがあるし,多く食べる種がいることに最近気付きました。皆さんも,飼育中などに気を付けていて下さい。
 その一つは,ミズクラゲで胃から珪藻が検出されています(Matsakis & Conover; 1991)。また,北洋などで植物プランクトンが大量発生(ブルーミング形成)しますと,クラゲの胃中は殆ど珪藻となります(上野;未発表)。どちらも消化について確認されてません。
 クラゲも時には菜食するようですね。まさか,恋の季節と関係するとか。または健康のため?
重たくも軽いクラゲの話題提供でした。


 

112 インタ−ネットとクラゲ[jfish:4/18:9:42] ドリメジュ (1999年4月18日)

クラゲはネットでとるが、人間の心などををつかみとるネットもある。
それが今や全世界的規模で拡大中のご存知インタ−ネット、人の心の中への
インタ−どころか、ありとあらゆる以下の者たち、即ちパソコンと電話回線、
そして裕福なお金のある者たちへ、ほぼリアルタイムにて文字と
画像を中心とした(音声も直に)、錯綜とした会話が飛びかっている。
利潤追求、特ダネ、などなど生き死に関する重大情報を
取り扱う者は、おちおち夜も眠れまい。
これに対してまったく受け身的な流れ流れてのクラゲは、
インタ−ネットなんかでわれらクラゲはすくえへんでと微笑んで
たゆとっている。


113 チチ松村氏の音楽    [jfish:4/18,15:33]リャストナイ(1999年1月31日)
      〜クラゲを愛するミュージッシャンに捧げる〜



114 出会いと別れ[jfish:4/19,6:57] ドリメジュ(1999年4月19日)
      〜人間的なあまりに当たり前だが厳しいこの真実〜
この世に一体いくほどの組み合わせがある
だろう。すべて、偶然と必然のおりなす業だが、これをしっかり
対処しないととんだ人生行路となる。それもまた運命だが。
ひとは、それが運がいいとも
わるいとも納得する。そう妥協しないと生きて
いけない。すべての出会いと別れは、決して
日常茶飯事のことですまさず、奇跡的なもの。
瞬間、瞬間が大切。会うは別れのはじめといえど、
みな人生の旅だ。
流れ流れてどこどこゆくくらげににかよった
流れ行く人生航路だが、愛と礼節をもって尊敬し合って
生きていこう。くらげのこんなマナ−って本能的にきっとあるに
ちがいない。ともぐいをしないことや相手をとことんやっつけない。
まてよ。現実は厳しい。生存に命がかかっているので
愛あるひとのように、ゆうちょうなことはなさそうだ。
野生の掟を人はどうみるか?畏敬それとも呪い。


115 クラゲと水族館とクラゲメ−ル会員の増加[jfish:4/20,17:59]
                   ドリメジュ(1999年4月20日)
今や水族館でくらげが普通になった。アニマルテラピ−とかで
たゆとうクラゲたちはかっこうの好適な生き物なのだ。
クラゲを飼育展示したことでよく知られるのは江ノ島水族館、
ドリ−が学生の時にすでにその地位は確固たるものだった。
そこから送られてきた珍しい、大型の美しきヒドロポリプから
遊離したクラゲを観察させて頂いた経験が懐かしい。同窓者の
大先輩がそこでご活躍で、何度かおたずねしたこともある。
また、何人もの先達がそこでのくらげ学発展のために何かと
関与されたことも老舗たる地位への大きな貢献であったろう。
最近、江ノ島水族館付近でわれらのクラゲメ−ルの集会があり、
大変お世話になったのも、縁があるとしかいいようがない。
メ−ルの会員も会員になるにあたってそこでクラゲに開眼された方が
多いのは事実だ。でも、本会員には各地の有名な水族館の
クラゲの担当者がメ−ルの往信を楽しまれている素敵な事実がある。
メ−ル会員の集会はこの会が最初ではなかったが、あちこちでいろんな
規模で計画・実行され続けており、誠に結構なことである。今後も
自主的にどんどん発展するだろうし、くらげの音楽会や歌まで造る楽しい
計画も進んでいる。観察・採集・撮影会に加えてもりだくさんで
親睦が深まるに違いない。
ところで、あれこれの図鑑などではさまざまなくらげたち
が紹介されているし、あまたのビデオでも鑑賞できる時代だ。また、会員
の腕によりをかけたHPでのご披露、すばらしい。
しかし、そのものズバリの、生きた水族館でのご対面はなんといっても
上手に愛されて飼育されたものであれば、クラゲに興味をいだく絶好の
機会を提供するのであろう。手痛く刺傷するクラゲは実は数は少ないのだが
水族館ではタッチはむりだが(ふれすぎると火傷させるとの 先達の名言あり)、横から上から下からなどとショ−タイムである。


116 クラゲ野外観察報告 [jfish:4/21,10:45]   リャストナイ(1999年4月21日)
      〜ボウズの観察報告から〜


117 ドリーさんとの出会い[jfish:4/21,22:03]
                    リャストナイ(1999年4月21日)



118 クラゲになるには[jfish:4/26,19:52]リャストナイ(1999年4月27日)


119 無言のクラゲ[jfish:4/28,22:23]   リャストナイ(1999年4月28日)

120 クラゲメ−ル会員の皆さん、スタンダ−ド飼育観察が
   クリアの暁には自分にしかできない種類のエキスパ−トになろう
         [jfish:5/4,16:56]   ドリメジュ (1999年5月4日)
なんだかながたらしく、教育的な?題ですが、おきにめしますやら?
みずくらげ、まみずくらげなど海水と淡水のくらげを
ひととおりかったあかつきには何がチャレンジブルかといえば、
それは人が飼ったこともない、見たこともない、世界で自分が
最もよく知っているようになれる種類に立ち向かうのがよい。わずか50人
であっても(いや、きっと会員はもっと増えるはずだ)、
それぞれが世界で初めてここまでもクリアしたんだと自負を
もって歓んで会員に紹介しよう、しあおう。おなじものを
違う方法や見方で飼育観察して競い合うのはよそう。くらげの
世界は多様だ。材料に事欠かない。ただ、とりつきにくい、見つけにくいだけ。
でも、やる気と根気と時間があれば大丈夫。世界で誰も手につけ
てないものはころころところがっている。ふれふれクラゲメ−ル会員よ。
情熱と興味はきっと新しい多くの発見へと導くだろう。でも、そうか。
二人三脚の方もいたんだあ。それはそれですばらしい。暖かい、
やさしい協力は強力だ。家族総出なんて最高だ。海にきらめく
宝石のようなくらげがみんなを待っている。


151 郊外電車に乗って[jfish:5/1,15:02] リャストナイ(1999年5月1日)


152 雨の日のクラゲ[jfish:5/4,12:05]  リャストナイ(1999年5月4日)  



154 ドリ−の母に捧げるバラ−ド[jfish:5/9,:9:30]
                    ドリメジュ (1999年5月9日)
 こら! ドリ− 仕事せんか フォ−クソングばっか歌いよって!
 専属カスだぁかなんかあしらんが ちょっとでも休もうとか、
 休みたいとか おもってみい そんな時はよう死ね それが男ぞ
 輝く日本のクラゲの星ぞ
 まだ クラゲのあたまをチチバンドにいれちょるのをおっかけとるんか、
 近頃のときたらそんなんばっかじゃが いつもだまされとろうが
 まだ フォ−クのがましぞ 一回大失敗したろうが
 こら まだ懲りんのか つべこべいわずに はよ仕事せんか−*−−!!

 今も聞こえるおふくろの声 ドリ−に人生をつくってくれたやさしい
 おふくろ

 すみません、どなたかおわかり、告白すると、クラゲのあたまを00ばんど
 にいれておくというのはいかにもひどすぎる表現だとおもいません。  どっからこんなはっそうがでたのか???
 胸にはいるとしほうがだいはっしゃしていたい、くるしい、なやましい、
 はれあがる、・・・・こんなイメ−ジでしょうか。おとめの会員の
 かた、ひらにひらにお許しくだされ。蛇足ながら、ドリ−の母は強すぎる。
 握力からなんからみな男勝り、気性もそう?!でも自然に親しむことを
 仕>込んでくれたのは事実。

155 空クラゲと雲クラゲ(第一話)[jfish:5/9,22:38}
リャストナイ(1999年5月9日)

156 空クラゲと雲クラゲ(第二話)[jfish:5/10,18:56}
リャストナイ(1999年5月9日)


157 コワイ生き物[jfish:6/26,7:30]  リャストナイ(1999年6月26日)



158 温泉とクラゲ[jfish:7/9,12:26]   リャストナイ(1999年7月9日)


 「海が見たい!」    上野(2000.11.20)
この詩を作るきっかけを与えてくれた,井出さんに感謝の気持ちを込めてこの詩を捧げます。

 いつもいつも 私のまわりには海があった

 母が言った
 「初めて海に連れて行ったときに 大泣きをしたのよ。
  波を恐がってね
  ざぶんって来るでしょう
  それで,もう後ずさりして
  私の後ろにばかりくっついて 本当よ。」
 家族と一緒に出かけ 初めて見た海は
 本当に 恐かった すごく大きく 恐かった
 おぼえてはないけれど なんだか不思議

 私の息子たちも娘も
 最初に海に連れて行ったときに
 波を恐れた
 私と同じ なんだか不思議

 父は幼い私を背負って 泳いでくれた
 父の背に乗って 海を知った
 弟も妹も そうだった

 少年の私はいつも海の近くで暮らすことに憧れていた
 大人になって 建てる家は海の近くと
 ずっとずっと思っていた

 今私は 海から10kmほど離れて住んでいる
 妻がいて 息子たちが生活し 娘もいる
 住んでいるところから海は見えないが
 いつもいつも 海の香りが私を包んでいる
 海が家族をつつんでいる

 ありがとう 私は海が好きです
 そして 貴方もそうなんですね
 
 父は海から遠い山里で育ち サンゴの海で戦を終えた
 母は還ってきたそんな父と結婚した
 それぞれの海のなかで
 私は生まれた
 今度 老いた母を海に連れて行くよ
 弟も妹も みんな一緒で

 私は 海の香りにつつまれ
 感謝の気持ちでいっぱいです

 やっぱり 海が見たい!
 海が見たいね。