しものせき水族館「海響館」オープンラボ

April, May 2001

「海のプランクトン ―関門海峡の縁の下の力持−」

水産大学校 生物生産学科

教授 上野俊士郎

 

 水の動きよりも泳ぐ力が弱いか泳ぐ力がなく,水中に漂っている生物をプランクトン(浮遊生物)と呼びます。プランクトンは海や,池や湖にたくさんいるのに,その殆どが肉眼で認められないほどに小さいために一般にはよく知られていませんが,本当は非常に重要な生物たちなのです。水中の生物生産では,陸地の草,昆虫やミミズなどと同様な第一次生産者,第二次生産者また有機分解者の働きをしています。また,多様なプランクトンがこの働きをとおして生態系を安定させる役割を果たしています。まさに,「縁の下の力持ち」ですね。

 春はプランクトンが最も多量に出現する時です。海響館前の関門海峡でネット採集したプランクトンを一緒に観察してみましょう。多分,以下のプランクトンがいるはずです。

 

植物プランクトン

 渦鞭毛藻(うずべんもうそう)類  ノクチルカ(夜光虫)

 珪藻(けいそう)類  ニッチア キートケロス スケレトネマ

 

動物プランクトン

 原生(げんせい)動物  コドネロプシス(トックリカラムシ)

 刺胞(しほう)動物   ヤクチクラゲ オベリアクラゲ 

             ミズクラゲのエフィラ幼生

 環形(かんけい)動物  ゴカイ類の幼生

 毛顎(もうがく)動物  ヤムシ類

 節足(せっそく)動物 

   枝角(しかく)類    ポドン

   カイアシ類       カラヌス類 アカルチア コリケウス

 オイトナ ノープリウス幼生

   蔓脚(まんきゃく)類  フジツボのノープリウス幼生

   十脚(じっきゃく)類  カニのゾエア幼生

 軟体(なんたい)動物  巻貝の幼生 二枚貝の幼生

 脊索(せきさく)動物  オタマボヤ ウミタル

 脊椎(せきつい)動物  魚卵 稚魚